【サプライズ(米アリゾナ州)23日(日本時間24日未明)=高山通史】レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(25)が、バッテリー組のキャンプインを迎えた。午前9時45分、背番号11のユニホームに身を包んでグラウンドに登場。駆け付けていた両親ら知人たちから「頑張れ!」と声を掛けられ、笑顔で手を挙げていた。

 フィールディング練習の組分けはダルビッシュへの配慮も感じられた。ルイス、ホランド、ハリソン、フェリス、オガンドといった先発陣に、上原、建山の日本人コンビも入っていた。また、クラブハウスに掲示された予定表には、現地時間3月2日の紅白戦で登板する予定が記載された。

 キャンプイン前日には、通算5714奪三振のメジャー記録を持つ伝説の速球王がダルビッシュの後見人に名乗りを上げていた。バッテリー組のキャンプイン前日にノーラン・ライアン球団社長(65)が会見を行い「何か面倒なことがあれば、いつでもオレのところへ来てほしい」と、ダルビッシュに熱いメッセージを送った。同社長は、今季のレ軍を、自身が社長に就任した08年以降で「最強のチーム」と期待を寄せる。そう評する一因のダルビッシュは、実力に疑う余地はないものの、米国生活や環境、メジャー野球に対応する必要がある。同社長は「今の状況を楽しんでほしい」と助言すると同時に、今後も相談役になり、全面協力する考えだ。

 チームメートも迎え入れムードは抜群だ。またキャッチボール相手を務めた16勝左腕ホランドは「新人扱い?

 もちろん!」と即答。シーズン終盤に行う、新人の洗礼であるチーム全員のいたずらを予告。「コスチュームも着せるし全部やる。何ができるかな」と特別視せずに接していくつもりだ。ライアン社長らレ軍ファミリーに守られながら、スタートを切った。