来日したマリナーズとアスレチックスの数選手が、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城・石巻市を訪問することが23日、分かった。日本開幕戦の前日27日に石巻市民球場を訪れ、小学生100人に野球教室を開催する予定。参加する選手らは未定だが、石巻市は通訳を用意し、受け入れ態勢を整えて待っている。

 ア軍のマイケル・クローリー球団社長は「今回の訪問は特別な意味がある。我々の選手を派遣することで、苦しい思いをされてきた方々に少しでも元気を取り戻していただきたい」と話した。参加選手や人数は、登板機会がない先発投手を中心に調整。昨季楽天に所属したマリナーズ岩隈が26日の巨人戦に登板予定だけに、地元に“凱旋”する可能性もありそうだ。

 米国のジョン・ルース駐日大使は昨年11月、「TOMODACHI(友達)作戦」と銘打った被災地の野球振興プランを発表。大リーグ最多の2632試合連続出場記録を持つカル・リプケン氏(51)が親善大使として来日した時には、石巻リトルシニアと石巻中央シニアの選手を米国大使館で開いたパーティーに招待していた。22日には、センバツ高校野球で石巻工が、最後まで諦めない戦いで地元を勇気づけたばかり。今度はメジャーが立ち上がる。