【アーリントン(米テキサス州)7日(日本時間8日)=高山通史】レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(25)のピリピリムードが一気に高まった。本拠地でのデビュー戦、9日(同10日)マリナーズ戦を2日後に控えたこの日、記者会見。ムードをあおる質問にもダルビッシュは一切乗らなかった。

 イチロー、親交深い川崎のいるマ軍が相手となる日本ファンが注目する大一番だが、「今は何もミーティングもしていないし、何も分からない」とサラリと流した。前日に体験したメジャーの開幕戦についての感想は「すごく盛り上がっているな、とは思いました」だけ。空気を察知したのがレ軍ジョン・ブレーク広報部長だ。いつもはあと2つで質問の受け付けは終わり、などと告知するが「サンキュー!」と突然、会見を強制終了。入団後、最短の約5分で会見を打ち切った。

 逆に言えば、公式戦初登板に向けての意欲が伝わる決意表明だった。この日は28球のブルペン投球で調整し、父ファルサさん(51)、タレント活動をしている末弟の賢太さん(20)も今回のデビューに関連した、テレビの仕事があるためテキサス入り。アットホームな雰囲気もあったが、会見では喜怒哀楽を見せず。大勝負のマウンドへ、もう心は飛んでいた。