<ヤンキース6-2マリナーズ>◇11日(日本時間12日)◇ヤンキースタジアム
ヤンキース黒田博樹投手(37)が、7回2失点と好投し、10年のサイ・ヤング賞右腕ヘルナンデスに投げ勝った。圧巻だったのは、5回2死満塁での3番イチローとの対決。この日最大のピンチで一番嫌な相手を迎え、捕手のマーティンがマウンドに駆け寄った。「もういくしかないと開き直った」という黒田は、外角へのシンカー一辺倒で勝負をかけ、カウント1-1からの3球目で三ゴロに打ち取った。ガッツポーズこそなかったが、引き締まった表情でうなずくその顔には、厳しい勝負を制した満足感があった。
立ち上がりは良くなかった。1回先頭に本塁打を浴びて5試合連続で先行を許した。だが、その裏には味方が1点を返し同点。2回を終えたところでマーティンから「シンカーがよく動いている」と励まされ、立ち直った。「あれで気持ちがラクになった。自分を信じて投げました」。奪ったアウトのうちゴロアウト12と、終わってみればほぼ理想通りの内容だった。
これで4月30日オリオールズ戦以来となる3勝目で、打者有利といわれる本拠地では3勝1敗。ジラルディ監督は「1回は球が高めに浮いていたが、2回以降は調子を上げ見事な投球だった」と称賛した。ここまで勝ち星に恵まれなかったが「我慢してこうやって勝てたっていうのは(今後に)つながる」と明るい表情を見せていた。(ニューヨーク=水次祥子)




