レッドソックスからFA(フリーエージェント)となった松坂大輔投手(32)が、今季の所属先をメジャー一本に絞ったことが16日、分かった。DeNAなど興味を示している日本球団への復帰の可能性もあったが、関係者によると、メジャー契約を重要視した移籍先を今月中にも決める運びとなった。自身はこの日、成田空港から渡米。自宅のあるボストンに滞在後、代理人のスコット・ボラス氏と最終の「作戦会議」をロサンゼルスで行う。
松坂の表情は穏やかだった。眼鏡をかけ、ジーンズ姿で成田空港に入ってきた体は明らかに絞れている。あごラインも例年になくシャープに引き締まっていた。「何も話すことはありませんよ」という言葉にイタズラっぽさがにじんだ。焦りなどみじんも感じさせない。プロになり所属先が決まらぬ初の年越しとなったが、メジャーでプレーする自信に満ちあふれていた。
今後は自宅のあるボストンに滞在後、ボラス氏の事務所があるロサンゼルスに向かう。最終の「作戦会議」でメジャー契約を重要視した今季の所属先を、今月中に決める見込みだ。DeNAなど興味を示している日本球団へ復帰の可能性は、ほぼなくなったようだ。
耐えて、ここまで来た。トミー・ジョン手術と言われる右肘腱(けん)再建手術から復帰した昨季はレッドソックス6年契約の最終年。1勝7敗、防御率8・28と結果を残せなかった。FAで所属先が決まらない中、公式戦終了後の11月からはロサンゼルス郊外で単独自主トレを行うなど、コンディション作りを進めてきた。すべてメジャーで復活を遂げるためだった。
複数球団から獲得へ興味を示されてきた。先発陣の補強を目指すパドレスのバーンズGMは昨年12月、今オフの最重要課題として先発陣の補強を挙げ、松坂に関し「検討している。サンディエゴは、アジアの選手にとって投げやすい環境だと思う」と話していた。松坂を獲得した際にレ軍GMを務めたエプスタイン氏が球団社長を務めるカブスも水面下で折衝を続けてきた。
だが交渉は難航した。年俸面を含めてメジャー契約を希望する松坂側に対し、なかなか条件を満たす球団が見当たらず進展していなかった。それでも松坂は「焦りとかはないですし、何とかなると思っています」と、ボラス氏の交渉状況を待ち続けた。そして、メジャーで投げ続けたい思いを体現する兆しが、ここに来て見えてきた。トミー・ジョン手術の経験者は、2年目からが本当の復活といわれる。13年、松坂がメジャーのマウンドで失ったすべてを取り戻す。
◆日本球団の松坂調査動向
先発投手不足を解消するためにDeNA高田GMは昨年10月、松坂の獲得に乗り出すことを公言。長期戦となることも想定しながら、調査を継続してきた。同年11月には、古巣の西武が日本でプレーする場合は調査を行う方針を示した。さらに同月、オリックスも獲得調査をスタートさせた。



