マイアミのクリニックから複数選手に禁止薬物が提供された問題を調査する大リーグ機構が3日(日本時間4日)、ヤンキースのアレックス・ロドリゲス三塁手(38)に来季終了まで出場停止処分を科すことが分かった。複数の米メディアが報じた。正式な処分発表は5日(同6日)に予定され、ネルソン・クルーズ外野手(33=レンジャーズ)ら12選手は50試合の出場停止になるという。

 ロドリゲスは1人だけ2シーズンにまたがる処分内容に、態度を硬化させている。復帰可能な15年開幕は39歳で迎えることになり、選手生命の危機に等しい。処分期間は約3420万ドル(約34億2000万円)が「無給」となり、2日の会見では「僕をフィールドから遠ざけることで、利益を得る団体が複数ある」と、永久追放の可能性が浮上しても事態を静観するヤ軍を暗に批判した。

 水面下では処分軽減を求めて大リーグ側と交渉していたが、この日までに決裂した。異議申し立てを行えば第三者機関の裁定が下るまで出場できるが、薬物問題に強い態度で臨む大リーグ側と全面対決に発展する可能性が高い。希代のスラッガーが絶体絶命の状況に追い込まれた。