日本野球機構(NPB)は20日、合意寸前で白紙に戻された新しいポスティングシステム(入札制度)の成立に向け、大リーグ機構(MLB)との交渉を再開した。NPBの担当者がMLBマンフレッド最高執行責任者らと電話会議を行い、新制度の早期合意を要望した。楽天田中の動向にも影響するだけに、年内の決着を目指して今後も交渉を続ける。

 担当者から会議の報告を受けたNPB井原事務局長は「(MLBに)できるだけ早く話をまとめたい、という意向を伝えた」と説明。MLB側は修正案の作成を数週間と想定しているが「とにかく(新制度成立までの期間を)短くしましょう、という話もした。ボールは向こうにあるが、状況によってはこちらから提案を出すことも考える」と語った。

 落札額の高騰に難色を示し、制度自体の撤廃を求める声も多いMLBからの修正案は、NPBにとって不利な内容になることも予想されている。12球団は22日に予定されているオーナー会議で対応を協議する予定だ。井原事務局長は「各球団のオーナーから指示があれば動くこともある」と話した。