新ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す楽天田中将大投手(25)に、ヤンキースのキャプテン、デレク・ジーター内野手(39)がラブコールを送った。大リーグ専門局MLBネットワークでのインタビュー映像が18日(日本時間19日)放送され、同内野手は「(田中がヤ軍に来たら)両手を広げて歓迎するよ」と話した。

 田中と同じクロース氏と代理人契約しており、同番組ではヤ軍入りを直接、後押しする可能性を問われた。「私は日本語が話せない。松井とイチローから、いくつか日本語を教わったけど、ほとんどが悪い言葉ばかりだしね」と自ら声をかけることには否定的だった。だが「AJ(楽天ジョーンズ)から聞いたら『彼は本物だ』と言っていた。ニューヨークに来ることを選んだら、両手を広げて歓迎するよ」と、チームメートになる日を待ち望んでいる様子だった。

 ジーターと日本選手の縁は深い。松井秀喜氏とは03年から7年間、ともにプレーし、互いに尊敬し合う仲だった。現在もイチロー、黒田と同僚で、コミュニケーションの取り方は熟知している。15日にはオーナーのスタインブレナー氏が、田中について「ニューヨークはタフでも、すごく美しい町。奥様は踊れるタレントだし、住むにはベストだと思うよ」と地元の魅力を訴え、獲得への本気度を示したばかり。フロント、現場ともに受け入れ態勢は整った。

 交渉期限は米東部時間24日午後5時(同25日午前7時)に迫った。資金力豊富で先発投手の補強が急務のヤ軍は、これまでも田中獲得の大本命といわれてきた。後は本人の選択を待つのみ。今オフ最大の注目を浴びた争奪戦が、最終章を迎える。