マー君が新たな可能性を見せた。楽天からヤンキースに移籍が決まった田中将大投手(25)が27日、コボスタ宮城で自主トレ。大リーグ球を使って美馬とキャッチボールを行ったが、その美馬を「うわっ!!」と驚かす場面があった。落差の大きな変化球を投げていた。

 練習後、田中本人はコメントせずに球場を後にした。美馬の証言はこうだ。「スプリットじゃなく、フォークだと思います。随分深く、球を挟んでいました。揺れて落ちましたね。いろいろ試しているのだと思います」。田中は、かつてはフォークを投げていたが、11年から封印。高めに抜けたフォークを長打にされる傾向に気がついたからだった。代わって、落差の小さいスプリットを投げるようになった。球の質が異なるメジャー球では、日本の統一球とは違う変化も期待できる。来月中旬からのキャンプを前に、再びフォークを試しているようだ。

 この日も美馬、則本、小山伸らはヤンキースの帽子をかぶって練習したが、田中はかぶらなかった。田中の帽子の正面には「モノノフ」の文字。ファンを公言するアイドルグループ「ももいろクローバーZ」のファンを指す言葉だ。ちゃめっ気を見せつつ、大リーグ球の習得に余念がなかった。【古川真弥】