【セントピーターズバーグ(米フロリダ州)20日(日本時間21日)=四竈衛】ヤンキース田中将大投手(25)が、次回22日(同23日)に登板予定のレッドソックス戦へ向けて意気込みを語った。20日(日本時間21日)、両チームは、米プロスポーツ界を代表するライバルとして知られ、熱狂的な応援で知られる敵地フェンウェイパークが舞台だ。未体験とはいえ、田中自身も歴史と伝統の重みは、十分に理解していた。

 「日本にいながらも、この一戦は特別なものがあるのは知っていましたし、敵地フェンウェイで投げられるのは、今後のいい経験になると思う。同じリーグのライバルですし、登板数も増えると思う。まず最初なので、その中でもいい投球をしたいと思います」

 しかも、相手先発はエースの左腕レスター。ヤ軍打線にとっても難敵だけに、田中にすれば先に失点しないことが重要となる。だが、田中自身は投げ合いに対する気負いはない。「相手の打者と対戦することで精いっぱい。相手投手が誰だからとか、そういう余裕はないですね」。10日からの地元でのレ軍4連戦では登板しなかったものの、ダッグアウトからレ軍打線を入念にチェック。「実際に投げてみないと分からない」と話す一方で、各打者のイメージは把握している。

 16日(同17日)のカブス戦では、8回2安打無失点と文句なしの好投を見せたが、完全に納得したわけではない。「まだまだやれると思っているので、少しずつでも上げていければなと思っています」。予想されるボストンファンの大ブーイングは、「ほとんど言っていることが分からないので、いいかな」と気にならない様子だ。快刀乱麻の投球でため息に変えてしまうしかない。