<ヤンキース3-2レッズ>◇20日(日本時間21日)◇ヤンキースタジアム

 ヤンキース黒田博樹投手(39)がまたも勝利投手を消されながら、好投でサヨナラによるチームの3連勝に貢献した。レッズ相手に好調なスプリッターなどを駆使し、1回を3者連続三振に退けるなど立ち上がりから飛ばした。5回に内野手の失策で先頭打者を出し、適時二塁打を許して1失点したが、6回2/3を自責0と踏ん張った。

 だが打線はナ・リーグ防御率3位の右腕クエトを攻略できず。黒田は勝利投手の権利を得て降板したが、救援陣が同点に追いつかれた。黒田が今季勝ちを消されたのは5度目。「今年は何回目ですか?

 もうデジャビュのよう」と自虐的に苦笑いするしかなかった。

 この日でメジャー通算200試合登板。先発としてはあと1試合で、野茂英雄氏に続く日本人2人目の200試合先発に到達する。「自分のやれることを積み重ねてきた結果、1つの区切りの数字となったんじゃないか」と振り返り、「自分の思ったようになることは少ないと思うけど、それでもやるしかない」とあらためて奮闘を誓った。開幕から唯一ローテーションを守る最年長右腕に、ジラルディ監督は「素晴らしい仕事をした」と称賛を贈った。(ニューヨーク=水次祥子)