米国の野球殿堂入り式典が27日、ニューヨーク州クーパーズタウンで行われた。いずれも候補1年目で記者投票によって選出された3人、ブレーブスなどで通算355勝の右腕グレグ・マダックス氏(48)、同じくブ軍などで305勝の左腕トム・グラビン氏(48)、ホワイトソックスなどで521本塁打のフランク・トーマス氏(46)と、選考委員会の投票で選出された通算2000勝以上の3監督、ヤンキースでワールドシリーズ4度制覇のジョー・トーリ氏(74)、アスレチックスとカージナルスで計3度頂点に立ったトニー・ラルーサ氏(69)、ブレーブスを95年のワールドシリーズ優勝を含む11年連続地区優勝に導いたボビー・コックス氏(73)が表彰された。

 殿堂入りメンバー6人の最後にあいさつしたトーリ氏は、人格の優れた選手に恵まれたとしてヤ軍監督時代を振り返り、松井秀喜氏のエピソードを披露。松井氏が入団した03年のキャンプで、ベンチコーチだった故ジマー氏から「エンドランのサインを出していいか聞けば、どういう選手かが分かる」と進言された。実際聞くと松井氏は「いつでも出してください」と即答したという。トーリ氏は「チーム優先の考えが分かった」と懐かしそうに語った。