レッドソックス上原浩治投手(39)が主力の大量放出に仰天した。大リーグは7月31日(日本時間8月1日)、ウエーバーを経ないトレード期限を迎え、レ軍はエース左腕レスターがアスレチックス、右腕ラッキーがカージナルスに移籍することが決定。1週間で昨季ワールドシリーズに貢献した7選手を放出する事態に、一時はトレード候補に挙がっていた上原も驚きを隠せなかった。チームは今季ア・リーグ東地区最下位に沈んでおり、早くも来季の巻き返しに向けて大なたを振るった形となる。

 試合のなかった上原は、別れのあいさつさえ出来なかった。期限ぎりぎりの駆け込みトレードで、先発の軸だったレスターとラッキーがチームを去る。ともにブルペンにいた左腕ミラーもいなくなる。ゴームズ、ドルーと野手にも容赦はなかった。上原は自身のツイッターで「今年のトレード、凄くないっすか??」と更新。さらにブログで思いをつづった。

 「いや~、結構いなくなったなあ。開幕当初のメンバーから、解雇も含めると11人いなくなったらしい。ローテーションピッチャーで残ってるの、バックホルツだけ…。(中略)今日が休みだったから、誰とも挨拶できなかったわ」。

 驚くのも無理はない。昨季ワールドシリーズ制覇に貢献した7選手を1週間で放出。現在ア・リーグ東地区最下位の苦境だけに、来季へ向け新たなチーム編成へ動いた結果だった。上原も今季終了後にFAとなるためにトレード市場の目玉の1人だった。だが、レ軍チェリントンGMは「上原の代役を新たに見つけるのは難しい」と判断。今オフ、早急に再契約を目指す方針で、今季の年俸425万ドル(約4億2500万円)から大幅増の1000万ドル以上の1年契約を提示するとみられる。

 引きずってもしようがない。上原はブログで「諦めた感があるけど、やることは一緒。コツコツしっかり準備して、全力投球!!」と切り替えていた。敵となる旧友との対戦で、昨季世界一に輝いた意地を見せ続けるしかない。

 ◆レッドソックスから今季移籍した選手

 レ軍開幕ロースターに入っていて移籍(解雇を含む)した選手は9人。投手はカプアーノ(ヤンキース)ドゥブロン(カブス)ラッキー(カージナルス)レスター(アスレチックス)ミラー(オリオールズ)ピービ(ジャイアンツ)の6人。捕手はピアジンスキー(カージナルス)。外野手はゴームズ(アスレチックス)サイズモア(フィリーズ)の2人。昨年のワールドシリーズのロースターからは11人が移籍している。