右肘痛で故障者リスト(DL)入りしているヤンキース田中将大投手(25)が23日(日本時間24日)、離脱後初めてフリー打撃に登板した。本拠地ヤンキースタジアムでホワイトソックス戦の試合前、ライアン、ウィーラーを相手に35球を投げた。

 感触は十分だった。打者に向き合うのは、7月8日のインディアンス戦以来。キャッシュマンGM、ジラルディ監督ら首脳陣が見守る中、球筋を確認するかのように丁寧に投げ込んだ。速球だけでなく、スライダー、スプリット、ツーシーム、カーブ。当初は打者に対し、1球ごとに球種を伝え、1イニングに相当する20球を投げた。

 その後、ダッグアウトへ戻り、約5分間のインターバルを挟み、再びマウンドへ。「2イニング目」は、打者に球種を伝えず、捕手とのサイン交換で投げる実戦形式で「対戦」。ライアンからスプリットで空振りを奪うなど、ブランクを感じさせないプレートさばきだった。

 投球開始前には、スパイク6足分のステップ幅を測るなど、本番とほぼ同じルーティンをこなした。登板後に田中は「久しぶりだったのでバラつきはありましたが、今日はバッターに向かって投げられたことがよかったです」と話した。これまで慎重にステップを踏んできたが、打者との対戦で一気にギアが上がったことは間違いない。