<ヤンキース7-4ホワイトソックス>◇24日(日本時間25日)◇ヤンキースタジアム

 ヤンキースのイチロー外野手(40)がホワイトソックス戦に「8番中堅」で先発出場し、2安打2打点と活躍した。1点差に詰め寄った6回裏2死満塁の好機で、一時は逆転打となる2点適時打を右前へ運んだ。「初球を狙いにいってないと、バットは振らないですよ」と話した。

 リーグ最高左腕と言われるセールに対し、過去11打数2安打と相性は良くなかった。腕の角度を変幻自在に操るスリークオーターから最速155キロ前後の速球、カットボール、ツーシーム、そして宝刀スライダーと、荒れ球気味に投じる難攻不落の相手。左打者で打点を挙げたのは、昨年8月17日のマウアー(ツインズ)以来だった。「それはすごいね。そんなことあるんだねえ、と思います」。対策については「コツとかレシピは言わないです」と詳細を語らなかったものの、大事な場面でやり返した。

 試合は9回表、同点に追い付かれ、イチローの「決勝打」は消えたが、延長10回に代打マキャンのサヨナラ3ランで4連勝。その瞬間、ダッグアウト前で「バンザイ」のポーズで出迎えたイチローの顔に、プレーオフ進出への意気込みが表れていた。