<ヤンキース5-4レイズ>◇11日(日本時間12日)◇ヤンキースタジアム

 ヤンキース・イチロー外野手(40)が、レイズ戦で劇的な逆転サヨナラ勝ちに貢献した。ヤ軍打線は8回1死まで無安打と完敗ペース。だが2点差に詰め寄った9回無死一塁から、イチローが左中間二塁打でチャンスを拡大した。抑え左腕マギーの外角低め156キロを、踏み込んではじき返し「そんなこともあるでしょう。バット持って振ってるんだから」とかわしたが、流れを左右する一振りだった。

 実際にその後、ヤングが逆転3ランを放った。辛くもプレーオフ戦線に踏みとどまり「ギリギリ残ったという感じじゃないの。負けてたら、差がどうかということよりも、空気が変わる試合だったですね」。1試合の重みを実感している。

 シーズン佳境で負けられない試合が続く中、20日間で21連戦の正念場だ。この日は本拠地ニューヨークで午後7時10分開始のナイターを終えた後、ボルティモアへ空路移動。翌12日の午後1時5分からダブルヘッダーの第1試合、同7時5分から第2試合。さらに13日午後1時5分からのデーゲームと、約45時間内に4試合をこなす超過密日程が組まれている。試合後、ジラルディ監督が「我々は止まらない」と話したように、今のヤ軍に、ひと息ついている余裕はない。【四竈衛】