右肘靱帯(じんたい)の部分断裂から手術をせずに復帰を目指すヤンキース田中将大投手(25)が18日(日本時間19日)、復帰戦となる21日(同22日)のブルージェイズ戦へ向け、ブルペンで32球を投げた。スプリット、スライダーなど変化球も織り交ぜ、ワインドアップとセットポジションも試した。投球練習中には、対戦相手のブ軍川崎が間近で投球を凝視するという珍しい状況だったが、投球に集中していた。

 地元ファンの間では、今季中に復帰させることに疑問を唱える声も多い。しかし球団は、ストレスのかかるメジャーのレベルで投げさせ、問題ないことを確認したい考え。75日ぶり復帰の相手となるブ軍は、今季すでに2度対戦して2勝を挙げており、相性は良い。ジラルディ監督は「投球練習後の報告は聞いていないが、知らせがないのは良い知らせ」と話し、予定通り登板させることを明言した。メジャー復帰の舞台は整った。(ニューヨーク=水次祥子)