青木が打倒アスレチックスのキーマンになる!

 今日9月30日(日本時間1日)に開催されるロイヤルズ対アスレチックスのワイルドカード(WC)ゲームから、大リーグのプレーオフがスタート。ロ軍の青木宣親外野手(32)は、はつらつとした笑顔で本拠地での打撃練習で快音を響かせた。

 ア軍の先発レスターは、昨季レッドソックスの世界一に貢献した左腕だ。チームにとって今季3戦3敗の“天敵”だが、青木は苦にしない。対戦成績は通算9打数4安打2打点と好相性で「心と体の準備はいつもやっている試合と同じ。むしろ変えない方がいい」と落ち着いている。

 シーズン終盤は2番打者として調子を上げた。ヨースト監督は「ノリを2番に入れると相手投手の嫌がることができる」と打順を変えないことを示唆。「基本がしっかりした打者。信じられないほどの活躍ぶりだ」と期待は大きい。

 29年ぶりのプレーオフ進出に、地元カンザスシティーもお祭り騒ぎだ。街の至る場所にロ軍の旗が掲げられ、前夜遠征先から戻った際は、午後10時半にもかかわらず大勢のファンがチームの帰りを待っていた。この日の練習も一般公開され、約5000人が集結。青木も「今日がプレーオフなんじゃないかと間違えたくらい」と、その熱気に驚いたほど。場内では今季の名場面が映され、青木の満塁本塁打に歓声が湧いた。

 WCゲームは、地区シリーズ進出を懸けた一発勝負。「カンザスのファンがこれだけ期待してる。その思いも明日のプレーにぶつけたい」と、必勝を誓った。(カンザスシティー=佐藤直子通信員)

 ◆ロイヤルズとアスレチックス

 後半戦に勝率4割3分3厘と失速したアスレチックスに比べ、ロイヤルズは勝率6割3厘と球宴明けに上昇。ロ軍打線は本塁打がリーグ最下位にもかかわらず、打率2位、盗塁数1位と機動力が武器。一方、ア軍投手陣はリーグ2位の防御率を誇る。今季の直接対決ではロ軍が5勝2敗と勝ち越したが、ア軍先発レスターはロ軍戦で3勝無敗。レッドソックスから移籍直後の8月2、12日と白星を挙げ、今季チームでロ軍から唯一勝利した投手。