<ワールドシリーズ:ジャイアンツ2-3ロイヤルズ>◇24日(日本時間25日)◇第3戦◇AT&Tパーク

 ロイヤルズがジャイアンツに競り勝ち、対戦成績を2勝1敗とリードした。青木宣親外野手(32)は今ポストシーズンで初めて先発を外れ、出場しなかった。

 スタメン表に名前がなくても、青木はやるべきことを続けた。「試合で使われないのが一番悔しい。でも、こればっかりは使われる身。試合中も準備はしてました」と、常に代打の場面を想定していた。

 DH制のないナ・リーグの本拠地。外野フェンスが複雑に変形する敵地対策として、ヨースト監督は中堅に俊足ダイソン、守備範囲の広いケーンを右翼で起用した。青木に代わって2番を打ったゴードンが6回に貴重な追加適時打を放ったほか、ダイソンも初安打。結果は「吉」と出た。

 第2戦まで無安打だった青木にすれば、“代役”たちの活躍にもどかしさはある。ただ、そんな思いも今はのみ込むしかない。「僅差でも勝つ野球ができれば、必ず結果はついてくると思う」。グラウンドに立つ機会がある限り、戦う姿勢を変えるつもりはない。【四竈衛、佐藤直子通信員】<Wシリーズ記録メモ>

 ◆ワールドシリーズ(WS)で1勝1敗から第3戦を取ったチームは、過去54回中38回(約70%)頂点に立っている。ジ軍はWSで1勝2敗となった過去8回中、7回敗れており、データではロ軍が優位。

 ◆6回途中までを2失点に抑えたロ軍ガスリーは、WS史上初の、無四球かつ奪三振0の先発勝利投手となった。

 ◆ロ軍の抑えホランドは今ポストシーズン(PS)7セーブ目で、メジャー最多記録に並んだ。昨年のレッドソックス上原もマーク。

 ◆ロイヤルズはここまで今PS10勝1敗。ヨースト監督は、05年にホワイトソックスを率いたギーエン氏に並び、自身初のPS11試合で10勝を挙げた史上2人目の監督。

 ◆02年から12年まで続いていたジ軍のWSホームゲーム連勝が6でストップ。歴代6番目に長い記録。