カブスからフリーエージェント(FA)となった藤川球児投手(34)が16日、レンジャーズと年俸100万ドル(約1億2000万円)プラス出来高で1年契約を結んだ。2年目の契約は球団がオプションを持つ。ダニエルズGMとともに参加した電話会見で「健康であればやれる自信はある」と力強く言い切った。

 日本を代表する守護神として鳴らしたが、カ軍入り直後の昨春に右肘靱帯(じんたい)を損傷した。修復手術後、約1年2カ月に及ぶリハビリ生活を経て戦列復帰したのが、今年8月。順調に回復し、投球に力強さが戻ってきた。阪神時代からスカウトを続けてきたレ軍は、FAとなるとすぐにアプローチ。同GMは「ベテランとして存在感がある。セットアップを任せたい」と、早くも期待を寄せる。

 藤川は慣れた抑えへの思いは「特にない」と話し、「チーム内の誰かと競争するつもりはない。今季より、来年は気持ちも体も元気でやっていけると思う」と自信を見せた。親交の深いダルビッシュも盟友となる。「彼はチームのエースだし尊敬に値する投手」とたたえ、共闘を心待ちにしている。15年は灼熱(しゃくねつ)のテキサスで「火の玉ストレート」が拝めそうだ。【佐藤直子通信員】