<カリビアンシリーズ:キューバ3-2メキシコ>◇決勝◇8日(日本時間9日)◇プエルトリコ

 日本球団所属の助っ人キューバ選手たちが、55年ぶりの優勝に導いた。中南米王者決定戦・カリビアンシリーズ決勝が行われ、メキシコに勝利した。米国と国交断絶する以前の60年以来、大会復帰からわずか2年で8度目の頂点に立った。

 助っ人の3連打で先制した。1回2死から3番二塁で先発したユリエスキ・グリエル(DeNA)が内野安打で出塁。4番左翼のアルフレド・デスパイネ(ロッテ)が右前打で続くと、5番DHフレデリク・セペダ(巨人)が中前適時打を放った。2-1の8回にはグリエルが左翼本塁打で追加点。最後はメンドーサ(巨人)が1回1/3を1安打無失点で締めくくった。国旗を体に巻いた選手らがグラウンドになだれ込み、野球王国復活をアピールした。

 準決勝、決勝で6打点を挙げ、通算打率4割7分1厘のセペダはMVPに選ばれ「王者として帰国するので、誇りと名声が国を満たす」と喜んだ。大リーグのスカウトから注目を集めるグリエルは「これがキューバ野球のすべて。野球はキューバで生きているし、盛んなんだ」と胸を張った。春季キャンプこそ不参加だが、助っ人軍団の調整はカリブ海で進んでいる。