井口フィリーズ退団GMが明言
【デンバー(米コロラド州)6日(日本時間7日)=佐藤直子通信員】フィリーズ井口資仁内野手(32)の退団が決定的となった。地区シリーズで敗退した直後、パット・ギリックGM(70)が、井口と来季の契約を結ばないことを明言した。本人が正二塁手としてのプレーを望んでいることもあり、正式にFAとなった後、移籍先を探すことになる。実力を高く評価しているメッツやパドレスなど、数球団が獲得へ乗り出すことになりそうだ。
ギリックGMは、きっぱりと言った。「井口の働きがあったからこそ地区優勝できた。だが残念ながら、このチームの二塁手はアットリーだ。井口は来年ここにはいない」。その実力を認めながらも、あくまで今季限りの一時的な補強だったことを強調した。
7月にアットリーを骨折で欠いたことにより、低迷していたホワイトソックスから井口を緊急トレードで獲得した。正二塁手を務めた27試合は打率3割1厘、5盗塁と結果を残し、期待に応えた。約1カ月後のアットリー復帰後は代打要員となったが、チームは悲願の地区優勝。プレーオフ進出を陰で支えた井口の活躍は、地元メディアからも高く評価されていた。
ただ井口自身の心には、先発できない悔しさが刻まれた。「9月は出場機会がなくて、本当につらい1カ月だった」。代打要員に回り、あらためて先発できることの楽しさ、大切さを知った。この日も7回2死二塁で、代打で出場。遊飛に倒れてシーズンが終了した。「代打で出るつもりは、まったくない。スタートから最後までしっかり二塁をこなしたい」と今後のことに言及した。
ホワイトソックスで締結した3年契約は今季で終了し、FAとなる。移籍先として希望するのは、もちろんメジャー球団だ。正二塁手でプレーできることを絶対条件とした上で、家族のことを考えて日本人コミュニティーの有無など環境を重視しながら、球団を選んでいく方針だ。「そのためにグリーンカード(永住権)を申請しているし、ここで(日本に)帰ったら何のために米国に来たのか、意味がなくなってしまう」と日本球界への復帰を否定した。
トレード前に興味を示したメッツほか、井口を高評価する球団は多い。シカゴ・トリビューン紙は3日付で「FAとなる井口とローワンドはフィリーズからホワイトソックスへ戻るかもしれない。井口はホ軍の用具一式をまだ保管している」との記事を掲載、家族の住むシカゴ復帰の可能性も指摘している。今季年俸325万ドル(約3億7375万円)から大増額を望まなければ、幅のある選択肢から移籍先を決めることになりそうだ。
[2007年10月8日9時7分 紙面から]
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