岡島併殺斬りPO5戦無失点/アLCS

- ア・リーグ優勝トロフィーを笑顔で掲げる松坂(右)と岡島(撮影・宇治久裕)
<アLCS:レッドソックス11-2インディアンス>◇第7戦◇21日(日本時間22日)◇フェンウェイパーク
【ボストン(米マサチューセッツ州)21日(日本時間22日)=四竈衛、山内崇章】日本人リレーで、大一番をものにした。先発松坂の後を受け、2番手で救援したレ軍岡島秀樹投手(31)が、2回0/3を3安打無失点と好投した。味方の失策で招いたピンチを併殺でしのいで、勝利の原動力となった。岡島はプレーオフ5試合で無失点のまま、初のワールドシリーズに臨む。
張り詰めた空気の中でも、不思議と気持ちは落ち着いていた。1点リードの6回表。いつものように小走りでマウンドに向かった岡島は、いつものように帽子を取って黙想し、自分に言い聞かせた。「今日で決まる試合。自分を信じて、打たれたら仕方ない」。公式戦66試合を投げ抜いた自信は、大一番でも揺らぐことはなかった。
先発松坂から渡されたバトンを、しっかりと受け取った。「今日は大輔君がやってくれると思っていました。ただ、どんなに早い回でも助けられればと思ってました。あとは任せろ、って感じでした」。まずは、3番ハフナーからの主軸3人を11球で仕留め、イ軍の反撃ムードを寸断した。
真骨頂は、続く7回だった。1死から左翼ライン際への力ない飛球を遊撃ルーゴが落球。得点圏に走者を背負い、さらに一、三塁とピンチは広がった。だが、岡島は味方の失策を自らの力に変えた。「絶体絶命でしたが、エラーの走者をかえすと後が嫌だったので、何が何でも止めようと思いました」。失策の走者が生還しても、投手の自責点にはならない。ただ、失策を犯した野手は責任感に襲われる。だからこそ、同僚を救うためにも、点を許すわけにはいかなかった。実際、9番ブレークを狙い通りに三ゴロ併殺。左拳を握り締めてダッグアウトに向かった。
9月上旬、不慣れな環境での登板過多が重なり、心身ともに極度の疲労感に襲われた。首脳陣とも話し合い、完全な休養期間を取る決断を下した。一時は次回登板が不透明なほどだったが、159試合目に復帰。プレーオフでは、5試合に投げて7回1/3で無失点と完ぺきな状態に仕上げた。
初のWシリーズでも、緊迫した場面での登板が待ち受ける。「日本シリーズを2回やるつもりでいきます。ここまできたら何が何でも勝ちたいですね」。開幕前に「陰のヒーローになりたい」と笑っていた岡島の働きは、今や「陰のMVP」と言っても過言ではない。
[2007年10月23日9時7分 紙面から]
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