シリング2人目40歳以上勝利/Wシリーズ
<Wシリーズ:レッドソックス2-1ロッキーズ>◇第2戦◇25日(日本時間26日)◇フェンウェイパーク
【ボストン(米マサチューセッツ州)25日(日本時間26日)】レッドソックスの大ベテランが、ロッキーズを翻ろうした。カート・シリング投手(40)が第2戦に先発し6回途中4安打1失点と好投、チームは2-1で連勝した。自身もポストシーズン通算11勝目を飾り、先発としては昨年のケニー・ロジャーズ(タイガース)に次いでワールドシリーズ史上2人目の40歳以上の勝利投手となった。来季の契約が依然合意に至っておらず、今季限りでレッドソックスを去る可能性もあるが、大一番で存在の大きさを見せた。
一本気の直球で押す剛腕の姿はなかった。メジャー20年目、過去2度の世界制覇を経験した百戦錬磨のシリングは、「ミスター・コントロール」に生まれ変わって実力を見せつけた。90マイル(約145キロ)ほどの直球をことごとく両コーナーに集めた。決め球は、手元で落ちるフォークボール。打者のタイミングを外し、凡打の山を築いた。力で相手をねじ伏せる全盛期はすぎたが、今の力を正面から受け入れた男の老かいな投球術が詰まっていた。
5回1/3を投げ4安打1失点。41歳だった昨年のロジャーズに次いで、40歳以上の先発投手としてワールドシリーズ史上2人目の勝利を記録した。「われわれのスコアラーは優秀だよ。彼らが集めてきたリポートを忠実に守っただけさ」。ベテランらしく周囲とのコンビネーションが生んだ勝利を強調した。
地元ボストンでは「最後のフェンウェイパーク登板」とのうわさがささやかれている。降板の際には帽子をとって、スタンディグオベーションの観客の声援に応えた。今年2月の春季キャンプ中に行われた球団との来季契約交渉が合意に至らなかった。現在の年俸1300万ドル(約14億9500万円)の現状維持を求めたシリングだが、球団側はこれに難色を示し保留した。この日の会見でも地元記者から「ボストンでのラスト登板への感情は」との質問が飛んだ。
6月中旬から約1カ月半、右肩痛で戦列を離れた。40歳、年齢の衰えを年々感じる中で自分の投球を探してきた。緩急と間違いのない制球力。まだまだやれることを証明した。来季の契約については一切、語らなかった。「オレは今、このワールドシリーズに勝つことしか考えていない」。続く第3戦の先発マウンドには、2月のキャンプ中から「オレの後継者」と明言してきた松坂が上がる。シリングが大舞台での手本を示し、チームは世界一への勢いをつかんだ。【山内崇章】
[2007年10月27日9時52分 紙面から]
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