松坂3連勝王手へ「全力尽くす」

- タバレス(右)のアドバイスを聞く松坂(撮影・宇治久裕)
【デンバー(米コロラド州)26日(日本時間27日)】レッドソックス松坂大輔投手(27)が、日本人投手として初めてワールドシリーズの先発マウンドに向かう。2連勝で敵地に乗り込み、西武時代の同僚、ロッキーズ松井稼頭央内野手(32)とも初対決。メジャー1年目の最終登板となる可能性もあるだけに、快投で一気に世界一へ「王手」をかける。
冠雪のロッキーの山々から寒風が吹きすさぶ中、松坂は淡々と目の前のやるべきことをこなした。初めて訪れた敵地クアーズフィールド。自主練習が始まった午後2時でも、指先がかじかむほど、冷え込みは厳しかった。ランニング、キャッチボールで体をほぐすと、同僚タバレス相手に平地で入念にキャッチボールを行った。「マイルハイ」と呼ばれ、標高1600メートルの高地に位置するメジャー屈指の「球が飛ぶ球場」。それでも空気の薄さを気にすることなく、笑顔で言った。「ボクは鈍感な方なので、特に違和感を感じることはなかったです」。
周到な準備も進めた。練習中、高地で浮きやすい変化球を意図的に低めを集め、速球も指先で「抑えて」投げ込んだ。その後は、かつてロッキーズに所属し、同球場での登板経験が豊富なタバレスから助言を受けた。「カーブは徹底的に低め、効果的なフォークを多く使うべき。連敗して相手打線は慎重になる。考える時間を与えないように積極的に攻めろ」。ロ軍とは初対戦。待球される前に、早めに追い込んで仕留める青写真が出来上がった。
しかも、相手には西武時代の先輩松井が待ち受ける。「一緒にやって、尊敬のまなざしで追い掛けてましたから」。ただ、感慨や感傷はあっても、勝負に情を挟むつもりはない。「積極的な打者が多いので、逃げることなく、速球を投げ込んでアウトを積み重ねたいです」。思いが高まるほど、口を突いて出る言葉はシンプルになった。
メジャー1年目。ここまでは、松坂自身、心から満足できる内容ではない。ただ、世界中の野球少年があこがれる大舞台に立てる喜びも実感していた。「長くやっていればこのマウンドに立てるというものでもないし、非常にうれしい。残り少ない力を振り絞って、チームが勝てるように全力を尽くすだけです」。07年最後となり得る先発マウンド。結果は残しても、悔いだけは残さない。【四竈衛】
[2007年10月28日9時18分 紙面から]
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