<ア優勝シリーズ:レイズ9-8レッドソックス>◇第2戦◇11日(日本時間12日)◇トロピカーナフィールド

 【セントピーターズバーグ(米フロリダ州)=千葉修宏、山内崇章、木崎英夫通信員】サヨナラのレイズだ。今季メジャー最多11度のサヨナラ勝ちを誇るレイズが、ア・リーグ優勝決定シリーズ第2戦でレッドソックスに延長11回、アップトンの犠飛で9-8で勝ち、1勝1敗のタイとした。1番岩村明憲内野手(29)はプレーオフ6試合連続安打でチームを引っ張った。試合は2日がかりとなり、88年以降のプレーオフでは最も遅い12日午前1時35分に終了した。第3戦は13日にボストンで行う。

 延長11回裏、1死満塁。アップトンの浅い右翼線犠飛で、俊足の三塁走者ペレスがホームを駆け抜けると、敬遠された一塁走者岩村も喜びを爆発させた。両手を上げ、人さし指を高々とトロピカーナフィールドの天井の、その先にある空に向けて、最高の気分を表した。5時間27分の死闘にも「勝てば何でもいい。勝てば(疲れも)吹っ飛びますよ。どんだけ長い間やっても」と会心の笑みを浮かべた。

 負ければ0勝2敗。この日、本塁打で勝利に貢献した35歳のベテラン、フロイドが「連敗でボストンに乗り込んだら確実に負けていた。大げさじゃない。それが現実だ」とホッと息をはき出したほどの重要な戦いだった。

 そんな一戦でも普段着野球を披露できた。残塁数はレイズ6に対し、レッドソックスが13。8回に暴投で同点とされたものの「よく守りきった。向こうの残塁数を見れば分かると思います」と岩村。7本塁打が飛び交う中盤までとは一転、緊迫した終盤を支えたのは投手を含めた自慢の守備だった。

 球場に舞い降りた「勝利の天使」がナインのリラックスに一役買った。近所に住む熱狂的ファンのザック・シャープルスくん(12)。岩村らがやっているモヒカンヘアで登校したところ、服装違反で停学を食らった。だがレイズは少年をグラウンドへ招き入れ、試合前にはゴームスやシールズらと談笑。ナインは肩の力を抜いて試合に臨んだ。

 第5打席で6試合連続となる内野安打を二塁手の左に放った岩村も「ギリギリのギリで(連続安打が)つながった。あそこは意地になった部分がすごくあった」と胸を張った。そして「ボストンではまったく逆のブーイングを受けるだろうけど、そんなのどうでもいい。自分たちの野球をするだけです」。持ち味の粘り、意地でア・リーグ優勝を引き寄せるつもりだ。