<ア優勝シリーズ:レッドソックス1-9レイズ>◇第3戦◇13日(日本時間14日)◇フェンウェイパーク
【ボストン(米マサチューセッツ州)=千葉修宏、山内崇章、木崎英夫通信員】レイズがア・リーグ東地区1位の力を発揮した。岩村明憲内野手(29)の2本のグリーンモンスター直撃二塁打や、アップトンらの4本塁打でレッドソックスに9-1で圧勝し、シリーズを2勝1敗とした。岩村はプレーオフ7戦全戦安打で4度目のマルチと大当たりで、残る敵地2戦に連敗しても本拠地に戻れることに笑顔も出た。
昨年の世界一チームを力でねじ伏せた。相手先発は今季レイズ相手に3戦3勝の左腕レスター。それでも「いつまでも抑えてられないでしょ。僕たちもメジャー。“負けてたまるか”その気持ちだけだと思いますよ」(岩村)。2回に内野ゴロで1点を先制すると、3回表に打線が爆発した。
まずバートレットが左前打で出塁。岩村が左翼フェンス「グリーンモンスター」上部直撃の二塁打を放ち、アップトンの3ラン、ロンゴリアのソロを誘発した。今季は無安打無失点も記録したレスターが相手だったが「対策?
ないない。ウチはミーティングなんかしないから」(岩村)と普段通りの攻撃で攻略した。
普段着野球とはいえ、何も考えていないという意味ではない。試合前のフリー打撃。「ほかの球場に比べてレフトが浅いんで、引っ張るより反対方向に打った方がホームランになる確率も高い。フェンスに当たれば二塁打、三塁打にもなりやすい」という岩村は、左翼方向へ意識的に打球を集め、試合での2二塁打につなげた。
また、第1戦の松坂相手には待球作戦をとったナインが、この日は好球必打を徹底。3回打者15人で、カウント0-2になった2人以外で、2球目まで手を出さなかった打者は3人しかいなかった。相手投手によって個人が対策を考える「マドン野球」の成熟ぶりを示していた。
岩村はこれで7戦連続安打となったが「自分のことはどうでもいい」。この日は逆シングルで捕球できる二遊間の当たりを、あえて体を入れて正面で捕った。「ヤクルト時代、ショートの宮本慎也さんに聞いたことがあって。正面で捕ってやることでピッチャーとの信頼関係ができてくると」。すべてはチームの勝利のためだ。
これで2勝1敗。敵地での残り2試合に連敗しても、熱狂的ファンの待つフロリダ州タンパに戻れることになった。岩村も「自分たちのホームに帰れる。それが確定したのが大きなことだと思います。今日の収穫じゃないですか」と喜んだ。【千葉修宏】



