【ニューヨーク27日(日本時間28日)=大塚仁、水次祥子】ヤンキース松井秀喜外野手(35)が決意を胸に世界一へ挑む。自身2度目、6年ぶりの出場となるワールドシリーズが28日に開幕。ヤンキースタジアムでの前日練習に臨んだ松井は「5、6番がいい打撃をできるかどうかが分かれ目となる」と自らをキーマンに指名した。勝敗を左右する責任感を強く持って、マーリンズに敗れた03年の雪辱を果たしにいく。
自分がやらなければ勝てない。松井は責任感をひしひしと感じていた。「相手はAロッドに注意を払うでしょうから、その後、そういう(チャンスの)場面で回ってくることが多いかもしれない。そこでどういう打撃をするかというのが大きな分かれ道になると思います」と自らに言い聞かせるように言った。4番ロドリゲスがプレーオフ9試合で打率4割3分8厘、5本塁打、12打点と絶好調。勝負を避けられるケースが多くなる。そのためカギを握るのは5、6番。そこに座るであろう自らをキーマンに指名し、気持ちを高めた。
6年間待ち焦がれた舞台にたどり着き、モチベーションはこれ以上ないほど高まっている。「特別な舞台ですよ。ここを目指して毎年やってるわけだから。その場所に来たくてもなかなか来られなかったんだから」と高まる思いを口にした。ワールドシリーズ前日会見のスタイルが今年から新しくなり、ステージの上に並んだ各選手をメディアが次々に囲んでいく「オールスター形式」となった。「6年前はなかったよね、こんなの。オールスターみたいだよね」。そうした部分でも、晴れの舞台にたどり着いた喜びを実感していた。
相手がフィリーズとあって発奮材料も多い。第1戦の先発リーには通算打率2割9分4厘と相性は悪くないだけに期待がかかる。そして第2戦の先発は通算打率1割4分3厘、メジャー入り以来の天敵とも言えるマルティネス。「何年ぶりだろう。いい勝負をしたいですね。特別な投手なのは間違いない。存在自体が特別。あれだけの成績を残してきた投手ですから」と胸を躍らせた。
ジラルディ監督は、DHがない3、4、5戦の松井の起用について「守備につく可能性はある」と左翼松井のプランを口にした。だが今季1度も経験がない守備を大舞台で任せる可能性は低く、松井も「向こうに行ったら代打という形でしょう」と自らの役割は認識している。出場機会が限られていれば、さらにワンプレーへの集中力は高まる。あふれんばかりの思いを胸に、世界一への階段を歩き出す。【大塚仁】



