初安打でいきなり賞金獲得だ。ロッテのドラフト1位、中村奨吾内野手(22=早大)が中日戦(小牧)にオープン戦初スタメンでフル出場。初安打となる二塁打と三塁打を放ち2打点の活躍を見せた。

 この日の試合には市制60周年記念事業、小牧市長杯争奪の冠がついており、殊勲賞の現金10万円を手にし、チームにも勝利賞の20万円をもたらした。「自分ではあんまり勝負強いと思ったことはないんですけどね。ラッキーでした」と、白い歯をのぞかせた。

 試合前、伊東監督から受けたアドバイスが生きた。「踏み込む際、体が開かないように」と言われていた。6回2死二塁、外角高めの速球をとらえた。バットの先端に近かったが、助言が頭にあった分、体が開かず力がボールに伝わった。風にも乗った打球は中越えの三塁打になった。

 伊東監督は「足も使えるし、打撃でも1発持ってる。守備も堅実だし、なかなか魅力ある選手」と評した。この日守った二塁のレギュラーはクルーズで固まりそうだが、バックアップ要員の候補。「まだまだこれから。アピールしていきたい」と、開幕1軍生き残りへ、強い意欲を示した。【竹内智信】