ソフトバンクの開幕ローテーション争いに実績組2人が参戦だ。帆足和幸投手(35)と寺原隼人投手(31)が5日教育リーグ阪神戦(雁の巣)に登板し、1軍へ合流することになった。新外国人リック・バンデンハーク(29=韓国サムスン)が左内転筋痛で出遅れており、2人には逆転で開幕ローテーション入りする可能性も出てきた。

 工藤監督は四国に移動する博多駅で「帆足は5日に投げて上で投げるよ」と明言した。事実上のローテ争い参戦切符で「(先発候補の登板が)詰まっているから、どうしても誰かが調子が上がらないなら投げさせることになる」と話した。

 通算89勝の帆足は昨年も6勝1敗と貯金を作った。プロ15年目のキャンプは下半身主導のフォームを固めるためB組で調整。工藤監督もブルペンへ積極的に足を運んでいた。左腕では山田が2日からファームへ合流。飯田は中継ぎにまわっている。佐藤投手コーチが「左にいい打者が多いから、左がいてくれた方がいい」と話すように大隣に続く左の先発は必要で、帆足にもチャンスは広がる。

 帆足と寺原は2月25日、社会人JX-ENEOSとの練習試合で実戦初登板。2人とも3回2失点だった。昨年5月に右膝を手術した寺原は「この世界は結果を出した者だけが残れる。キャンプで思ったよりもいい直球が投げられている」。通算60勝の右腕も、状態が上がってきている。

 ここまで対外試合6試合で6失点とハイレベルな投手陣の争いが、実績組の参戦でさらに激しくなりそうだ。【石橋隆雄】