西武森友哉捕手(19)が先輩藤浪を打ち、正妻争いで巻き返す。5日、神戸市内で今日6日の阪神戦(甲子園)へ向けて調整。森はスタメンマスク予定で、藤浪も2番手で登板と、大阪桐蔭高で12年の甲子園で春夏連覇を遂げたバッテリーがプロで初対決する可能性がある。対戦は高校以来で「楽しみですね。(甲子園に)意識はないけど、いい思い出はあるし、アピールの場になれば」と静かに話した。

 ノスタルジーな気分に浸るよりも、現実の正捕手争いを直視している。対外試合で9打数2安打。守備にたけた炭谷との正捕手争いを繰り広げる中で、武器の打力でまだアピールできていない。「調子がよくはない」と自覚しており、田辺監督も「今の時点では銀仁朗(炭谷)。森の打つ方が上がってない。それなら守りを優先する」とサバイバルレースの途中経過を明かした。

 開幕へ実戦は残り13戦。阪神戦からは中村、浅村と主軸も対外試合に初参戦し、メンバーの固定化が進んでいく。「まだまだアピールできていない。このままの状態が続けば1軍にも残れないと思う」。危機感を藤浪にぶつけ、新たな推進力を手に入れる。【広重竜太郎】