中日高橋周平内野手(21)が昨年の悪夢を乗り越えた。広島との練習試合で4打数1安打。野村から右翼ライナー、福井から右前打ときっちりとらえ、完封負けの打線で存在感を示した。

 1年前。期待されながらも絶不調のため同じマツダスタジアムでの練習試合・広島戦後に2軍降格を告げられた。監督に三塁のレギュラー奪取を厳命されている今年、同じ過ちは繰り返せない。

 オープン戦開幕以降、実戦で24打数6安打と決して好成績ではないが、中身は昨年と別もの。フォームが固まり、疲れも抜け始めて上り調子。谷繁兼任監督は「沖縄の最後は少しよくなかったけど、少しずつ振れるようになりタイミングもとれるようになっている。持ち直してきた」と評した。

 この日はルナが一塁を守り、森野がシートノックで三塁に入った。首脳陣は高橋周を含めた3人の起用パターンを複数想定している。刻一刻と開幕が近づくが、背番号3のチャンスはまだ続く。高橋周は「状態はよくなっている。結果も大事ですが、自分のやるべきことをやるだけです」と引き締めた。【柏原誠】