侍ジャパンが今日10日からの欧州代表との強化試合2連戦(東京ドーム)に向け、QVCマリンで全体練習を行った。あいにくの雨で室内練習場での調整。左翼で4番を務める中田翔内野手(25)は「復興祈念弾」を誓った。初戦の先発を託される大瀬良大地投手(23)、代表トップチーム初招集の松井裕樹投手(19)ら26選手は精力的に汗を流し、今年の小久保ジャパン初戦に備えた。

 侍ジャパンの主砲、中田は笑顔をのぞかせながら全体練習に参加。今年初の日本代表戦に「皆さんを喜ばせるプレーと打撃を見せられれば」と、特大アーチでチームを2連勝に導くことを誓った。

 再び日の丸を背負い、自然と使命感が沸いてきた。縦縞の着慣れた13番のユニホームに身を包むと「気合が入る」。今回の試合は東日本大震災の復興支援の一環でもある。中田のプレーで見ている人に何かを伝えられるとすれば、1番は豪快なフルスイングの本塁打。期待される1発に「そうだね」と、うなずいた。

 ぶっつけ本番も、いとわない。「4番左翼」で先発予定。全体練習では今季初めて外野グラブを装着した。日本ハムでは春季キャンプから一塁守備に専念もブランクに不安視はない。村松外野守備走塁コーチは「打球勘もいいし、大丈夫」と、全幅の信頼を寄せる。この日は雨天で外野ノックは受けられなかったが、本人も「久しぶりだね」と懐かしい感触を確認。最低限の準備は整えた。

 謙虚に役目を全うする。どんな舞台でも勝ちにこだわる姿勢は変えない。「まだまだ力不足、技術不足ですけど、責任を持ってやらないと。堂々と4番らしく、しっかり結果を残していきたい」と、自らを鼓舞した。侍ジャパンの一員として、課せられた責務を果たす。【木下大輔】