旭川大の岩田巧投手(3年=東京学館浦安)が函館大戦で1安打完封し、「準完全試合」を達成した。6回2死、唯一相手9番打者に右前打を許したのみで無四球。9回打者28人を82球で斬る快投でチームに白星をもたらし「大学に入って完封は初めて。1人1人抑えることだけを考えた」と満足げだった。

 プロとの対戦が実りとなった。3月、福岡でソフトバンク3軍との試合に登板した。「小さい頃から憧れのプロがバッターボックスに立っているのがうれしかった」。2回2/3を投げ3安打。打球の速さに大学生とのレベルの違いを痛感。一方で、「コースに投げれば打たれないと感じた」と、制球の大切さを実感した。

 大学通算9勝目。高校時代は2年夏の千葉県大会決勝で登板し、涙をのんだ。あと1勝で届いた甲子園。目指す舞台を神宮に移し、3年目となった。「大学は絶対全国に行きたい」。3年ぶり頂点を目指すチームを右腕が勢いづける。【保坂果那】