米大リーグのレンジャーズを自由契約になり、独立リーグの四国アイランドリーグplusの高知への移籍を表明していた藤川球児投手(34)が8日、高知市内で入団会見に臨んだ。背番号は11に決まった。

 注目される生まれ故郷での第一声。「いろいろな思いがあり、今日、この日を迎えられたことを光栄に思います。決断するときに一番大切にするのは迷わない、後悔のない決断をするのが自分の人生の軸になっている。周りの人は普通じゃないと思うかもしれないけど、当たり前の概念にとらわれると新しいことは生まれない」と話した。デビュー戦は20日の徳島・香川混成チーム戦(高知、午後6時開始)に決まり、志願の先発予定。契約形態も超異例だ。登板試合ごとに契約を交わす「スポット契約」で無報酬になる。

 5月末には阪神からのオファーを断って、故郷の高知入りを決断した。そのことを問われると「自分の大事なところは自分自身しか知らない。僕は僕の人生を送っている。タイミングのものだと思う。自分のなかで、そこに対する申し訳なさはあるけど、自分の人生観なので。一番必要なもの、これから必要になりえるものを見て決定している。悩みはしなかった。それだけ、皆さんに思ってもらえることはありがたい。たくさんの人と人生を送ることはうれしいけど、もっと遠くというか、形の見えることにはあまり興味がないかな」と説明した。

 弘田澄男監督(66)は「まず大きな驚きが優先しました。地元出身で、現役の勇姿を見せられるのは地元ファン、チームの選手にも大きな宝になる」と話して入団を歓迎した。藤川は12年までプレーした阪神で球団最多の220セーブをマーク。13年からFAでカブスに移籍し、今季はレンジャーズでプレーしていた。