リトルリーグ・ワールドシリーズは29日、米ペンシルベニア州ウィリアムズポートで行われ、国際の部決勝で日本代表の東京北砂がメキシコ代表に1-0でサヨナラ勝ちした。30日(日本時間31日)に世界一をかけて米国王者のペンシルベニアと対戦する。

 試合は息詰まる投手戦となった。規定の6回を終えて0-0と譲らず、延長戦に突入。迎えた7回裏、ここまで無安打に抑えられていた東京北砂の打線が奮起した。青木のチーム初安打となる遊撃内野安打、富田の左越え二塁打などで1死満塁と攻め込んだ。最後は、城が遊撃にはじき返したゴロの間に三塁走者がサヨナラのホームを踏んだ。

 菊池の力投が劇的勝利を呼び込んだ。被安打4、10奪三振で7回を完封した右腕に、現地の記者からは「ダルビッシュのようだ」と称賛の声も上がった。AP通信は菊池が「相手投手がすごく良い投球をしていたので、自分も1点もやれないと思った」とコメントしたと報じた。

 米国王者と戦う頂上決戦では、早実・清宮幸太郎内野手(1年)の弟、福太郎内野手(12)にも期待がかかる。この日のメキシコ戦は4回に代打出場して三振に倒れたが、23日に大会1号となる本塁打を放つなど試合の流れを一振りで引き寄せる力を持つ。大会を全米中継するESPNが制作した自己紹介映像では、流ちょうな英語で「好きな選手はロビンソン・カノ(マリナーズ)です」とあいさつ。清宮家の一員らしく、大舞台でも気後れせずに堂々とプレーしている。12年に同チームの中心選手として大活躍し世界一に輝いた兄に続き、頂点を目指す。