侍がIT化する。プレミア12に出場する日本代表が明日2日からの集合を前に着々と準備を進行中。メンバーには各国の映像が収められたタブレット端末がすでに配布済みで、研究を始めている。10月31日、西武での調整を終えた牧田和久投手(30)は予習を行っていることを明かした。「(初戦で対戦する)韓国の映像は見ています。第2回のWBCの日本戦で活躍した李容圭とか左打者を見ています」と探求に余念がなかった。

 13年のWBCまでは選手にタブレットが支給されたことはなかった。国際舞台では希少性の高いサブマリンもスコアラーが作成する資料を見る程度だったという。分析会社「データスタジアム」出身の西武スコアラーにタブレットの使い方をレクチャーされ「バッチリ、使いこなせるようになりました」と笑顔だった。

 もちろん刀も研いでいる。潮崎ヘッドコーチに「テークバックが後ろに流れているから高く上げた方がいい」と助言され「フェニックスリーグで試したら球に勢いが出た」と変化を感じ取った。侍が刀とタブレットを腰に差し、世界の猛者に斬り込む。【広重竜太郎】