侍ジャパンのエース前田健太投手(27)が16日の準々決勝で先発することが13日、急浮上した。この日の指名練習は登板2日後で、本来は休養日のはずだったがキャッチボール、ランニングなどで調整。「ここ最近は休みが多かったので。体を動かしたほうが疲れが取れる場合もある」と平静を装いながらも、3日後に控える準々決勝に照準を合わせていることは明らかだった。

 台湾入り後の初戦となった11日メキシコ戦で先発し、5回2失点。86球を投じた前回登板から中4日での大一番となる。小久保監督は「準々決勝からは1試合も負けられない試合が続く。(先発は)ある程度、頭にはあります」と明言こそは避けたが、内定していることを示唆した。シーズン中も中4日の経験がある前田本人も「次は決まっているとは思いますけど…。僕は言われたところで投げるだけ」と指揮官の起用に応えることだけに集中した。

 前田が準々決勝に登板することによって、帰国後の準決勝(東京ドーム)の先発は大谷が最有力になる。さらに、世界一への最終決戦には再び、中4日で前田がマウンドに上がることも可能になった。侍ジャパンのエースがフル回転で世界一まで上り詰める。【為田聡史】