世界一奪還へ、同じ失敗は繰り返さない。侍ジャパンの小久保裕紀監督(44)が、勝利の方程式確立を課題に掲げた。22日、都内でプレミア12の総括会見を行った。3位に沈んだ反省点を問われると、約10秒の沈黙後、「投手陣に、ある程度役割を伝えた方がいいのかなと思ってます」と絞りだした。

 無言の時間に、消えることのない悔しさがにじんだ。準決勝の韓国戦は継投ミスで逆転負け。当初はチームで守護神を務める日本ハム増井、巨人沢村、DeNA山崎康、楽天松井裕で終盤の3イニングをつなぐ想定も、最後まで役割分担が固まらなかった。本来は先発ながら、同戦で8、9回を託し負け投手となった楽天則本には、「昨日の帰り際に『普段と違うポジションで投げさせて申し訳なかった』と伝えました」と明かした。

 17年WBCは今回のメンバーを中心に臨む方針。「僕も含め、彼らがあの1敗の重みをしっかり忘れずに、来年活躍してくれることだけを願ってます」と屈辱を糧とすることを、あらためて求めた。来年3、11月には強化試合を予定。「世界一に再びチャレンジする」と誓った。【佐竹実】