プロ野球界はオフに突入し契約更改交渉が真っ盛り。大幅アップに笑った選手、大幅ダウンに泣いた選手。悲喜こもごもの契約更改の模様をまとめました。(随時更新、金額は推定)
保留で越年→2度目サイン
ソフトバンク武田翔太投手(22)
2600万円→7000万円
「越年はぜんぜん問題ない。お金で争っているわけではない。きちんと評価はしていただいているなと思います。納得してからサインをしたい。査定の細かいところを目を通してから」と、1回目の交渉は保留した。
2度目の契約交渉では、2600万円から4400万円増の年俸7000万円でサインした。
大幅アップ
ヤクルトつば九郎
9000円→2万2000円プラス、ヤクルト飲み放題
昨季トリプルスリーを達成した山田の年俸(2億2000万円)を要求していたつば九郎だが、衣笠球団社長から提示された額は2万円。「(優勝)りょこう いってないしなー」と粘り、昨季年俸の9000円から大幅アップの2万2000円、さらにヤクルト飲み放題でサインした。同社長からは、優勝旅行先のハワイのお土産である約3000円のチョコもプレゼントされた。
トリプルスリーで3倍増
ソフトバンク柳田悠岐外野手
9000万円→2億7000万円
3倍アップの2億7000万円でサイン。今季はトリプルスリーを達成。首位打者、MVPなどを獲得した。「数字を出されてすぐハンコ押しました。最大の評価をしていただきました。プロに入った時はこんなにもらえるとは思わなかった」
- 今季トリプルスリーを達成し、3倍増の推定2億7000万円で契約更改を終え笑顔の柳田悠岐(撮影・今浪浩三)
50グラム微増
中日ドアラ
パン700グラム→750グラム
今季の食パン700グラムから微増の750グラムの提示に「80秒で」判を押した。名物のバック転は今季、左膝半月板を損傷した影響でひねりを加える大技の成功は1度だけ。アップを勝ち取った理由に「(来季の球団創設)80年イベントにたくさん行かさ…行くからかな」としたためた。膝の回復は順調で、最近は「ついこないだ初胃カメラ」「キレイでした」とうれしそう。中日で最もキャリアの長い23年目になる来季。「侍ジャパンになる」「何人かは笑顔にできます」とマスコットでは異例の目標をしたため、小久保監督にアピールした。西山球団代表は「うちとしても最大限協力したい」と約束
- アップで契約更改し会見する中日ドアラ(撮影・前岡正明)
倍増で一発更改
阪神藤浪晋太郎投手(21)
8500万円→1億7000万円
今季は14勝7敗、防御率2・40。大黒柱の働きが評価され、「いい評価をいただいたと思うので、一発でサインをさせていただきました」と笑顔で振り返った。
- 契約後、用意されたケーキを前にポーズをとる藤浪(撮影・河南真一)
6億円!
広島黒田博樹投手(40)
4億円→6億円+出来高
球界最高年俸となる6億円プラス出来高でサイン。広島球団でも自身の今季年俸4億円を更新する歴代最高額となった。会見の席で黒田は「すごく、想像以上に評価してもらいました」と笑顔を見せた。日本人選手の6億円到達は松井、佐々木、阿部に次いで史上4人目。黒田は来季41歳だが、40代選手では08、09年金本(40、41歳)の5億5000万円を上回り最高額になる。来季年俸ランキングのトップは確実。広島選手の最高年俸は、85年山本浩二(当時8500万円)以来31年ぶり
- 黒田の契約更改を伝える日刊スポーツ
背番号くらい下がった
オリックス糸井嘉男外野手(34)
3億5000万円→2億8000万円
「背番号くらい下がりました」。昨季の首位打者は、今季は序盤から打率2割台前半と苦しんだ。最終的に2割6分2厘まで押し上げたが、主将としての責任を痛感した。「1年間キャプテンをやらせてもらって、ふがいない成績だったし、チームを引っ張っていけなかった。来年は絶対に、今年の分も打ちまくりたい」
- 7000万円減も会見を爆笑のウズに巻き込んだオリックス糸井(撮影・渦原淳)
ヘッスラ公傷決裂し保留→インセンティブ付きサイン
日本ハム陽岱鋼外野手(28)
1回目:2億円→1億6000万円を保留
2回目:2億円→1億6000万円+出来高で契約
1回目の交渉は決裂し、球団では3年ぶりの保留者に。「自分が思っていた評価ではなかった。正直びっくりもあった…きつい。(減俸を)想定していなかった」とぼうぜん。争点は5月に負った左手首のケガ。一塁ベースにヘッドスライディングした際に左手を骨折し、約2カ月間戦列を離れた。その影響もあり86試合で打率2割5分9厘、7本塁打、36打点にとどまった。懸命にプレーしていた中での出来事であり、その点を主張したが球団側は、チームの約束事として一塁へ頭から滑り込むことを奨励していない。島田球団代表は「ウチは公傷とか、公傷じゃないとかはない」と却下。「純粋に成績で評価しました」と、明確なポイントシステムと「貢献度」などが加味されて算出される球団独自の査定方法に沿って年俸をはじき出した
- 契約更改交渉後、保留した陽岱鋼は球団事務所を後にする(撮影・井上学)
2度目の交渉では、1度目の交渉から提示額は変わらなかったが、インセンティブがついた。サインした陽岱鋼は会見で「2015年12月15日、陽岱鋼、サインしました。安心してください」
3年で1億円
ヤクルト小川泰弘投手(25)
6500万円→1億円
球団投手史上最速の3年で年俸1億円に到達。今季は11勝8敗、防御率3・11をマーク。シーズンを通して開幕ローテを守り、14年ぶりのリーグ優勝に貢献した
- クリスマスツリーの衣装でポーズを決めるヤクルト小川(撮影・中島郁夫)
4年契約
ヤクルト川端慎吾内野手(28)
8500万円→1億6000万円+出来高
1億6000万円プラス出来高の4年契約でサイン。2番打者として全試合に出場し、打率3割3分6厘で初の首位打者を獲得した。順調にいけば来季早々に国内FA権を取得予定だが「ヤクルトで野球をやりたいし、他の球団に行こうという気持ちはあんまりない」と複数年契約を受諾
ヤクルト川端慎吾内野手(28)が14日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、
現状維持の5億円
オリックス金子千尋投手(32)
5億円→5億円
複数年契約2年目の現状維持の5億円で更改。昨オフの右肘手術で今季の開幕に間に合わず、シーズン終盤は右肩違和感に苦しんだ。登板試合は16試合で3年ぶりの1ケタ勝利となる7勝に終わった。「(今シーズンは)振り返りたくないというのが正直な気持ちですが、忘れることはできない。優勝を目指して2位に終わった昨年は違う悔しさがあります。それを来季はぶつけるしかない。やってやるぞという気持ちです」
プロ野球史上最大 4・5億円大減俸
巨人杉内俊哉投手(35)
5億円→5000万円+出来高
4億5000万円ダウンは13年小笠原(巨人)の3億6000万円を超える史上最大。減給率90%も、移籍を伴わない同一球団の契約では03年伊藤(ヤクルト)の88%を上回る最大となった。杉内は今季の年俸ランキング(外国人選手を除く)で阿部(巨人=5億1000万円)に次ぐ2位だったが、これで来季は一気に100位以下となる見通し
- 杉内の契約更改を伝える日刊スポーツ紙面
1億4000万円アップ、背番1に
ヤクルト山田哲人内野手(23)
8000万円→2億2000万円
今季は打率3割2分9厘、38本塁打、34盗塁でトリプルスリーを達成。14年ぶりの優勝の原動力となり、背番号「23」も来季から「1」に変更。会見の場には、元ヤクルトで現マリナーズの青木宣親外野手(33)がサプライズで登場。背番号「1」を着けた大先輩から新たなユニホームを受け取り、「本当に青木さんが来ると知らなかったのでびっくりした。1は、いろんな方が着けてきた背番号。プレッシャーに負けないように来年も頑張りたい」と話した
- 山田の契約更改を伝える日刊スポーツ
育成出身2人目1億円突破 結婚も公表
ロッテ西野勇士投手(24)
6000万円→1億円
セーブ機会で1度も失敗せず、2年連続で30セーブをクリア。育成出身としては、巨人山口に続く史上2人目の1億円プレーヤーとなった。1年目の09年は年俸240万円で、実に約41・7倍の大出世に「評価に負けないぐらいの成績を出していかないと。良い意味でプレッシャーができました」。さらに結婚も公表
1億円超え一発サイン「夢がかなった」
中日大野雄大投手(27)
4500万円→1億800万円
6300万円増の1億800万円提示に一発サイン。「まさか、と思いました。プロ入りの時にぼんやりと1億円プレーヤーと思いましたけど。1つ夢がかなった」。11勝を挙げ3年連続2桁勝利、12球団トップの207回1/3を投げたことを評価
2年連続の保留
中日平田良介外野手(27)
4000万円→約7000万円を保留
2年連続で1度目を保留。「希望とまあまあの開きがあった。この2年の上がり幅とかを考えたら少ないんじゃないかと」
FA行使せず3年契約
ヤクルト畠山和洋内野手(33)
9000万円→1億3000万円
来季から3年契約を結ぶ。国内フリーエージェント(FA)権を保有していたが、権利を行使せずに残留を決意。「残留を決めたことに後悔はない。3年契約をいただいた。今年は日本一になれなかったので、日本一になれるように頑張りたい」
史上3番目の大幅ダウン
中日岩瀬仁紀投手(41)
2億5000万円→5000万円
通算402セーブ左腕は今季、左肘故障で登板なしに終わった。「今年1年、何もしていないので、それぐらいになるのは覚悟していた。まずは開幕1軍にいて、勝ちゲームに貢献できるようになっていきたい」と話した。減給額は15年巨人杉内の4・5億円、13年巨人小笠原の3・6億円に次いで3番目
ダルに並ぶ高卒4年目で2億円
日本ハム大谷翔平投手(21)
1億円→2億円
倍増となる2億円でサインした。高卒4年目での2億円到達はダルビッシュ以来。今季は自身初の開幕投手を務め、15勝5敗、防御率2・24、勝率7割5分でパ・リーグ投手3冠。野手では48試合の出場にとどまり、2割2厘、5本塁打と成績を下げたが、大台に到達し「うれしいです。それだけの価値がある人物かどうか、自問自答しながら日々練習に取り組めばプラスになっていくと思います」と喜んだ
- 大谷の契約更改を伝える日刊スポーツ
おかわりくん 野手最高年俸に!
西武中村剛也内野手(32)
3億8000万円→4億1000万円+出来高
阪神鳥谷の4億円を抜いて野手では単独トップ。今季は37本で本塁打王と124打点で2冠王に輝いた。それでも「もうちょっと打てば順位は上がったかもしれない。責任は感じています。CSを争う9月は若干ケガ気味で思うように動けず迷惑をかけた。もっと打てたと思う。来年も4番なら優勝に導きたい。僕が4番になって優勝していない」と厳しく自己評価
- 契約更改後の会見で頭をかく西武中村(撮影・鈴木みどり)
馬主になる?
日本ハム中田翔内野手(26)
2億円→2億4500万円+出来高
年俸増額で欲しいものを問われると「すべて手に入れちゃってるんで…」とニヤリとし、「馬でも買おうか」と珍発言。さらに、名前は「ジャッキー」と即答。「ジャッキーが別のルートでお金を稼いでくれれば」
- 中田の契約更改を伝える北海道日刊スポーツ1面
遅刻したけどアップ
西武浅村栄斗内野手(25)
7800万円→1億円
「上がると思っていなかった。守備をはじめ、いろいろ評価してもらえた。1億円もらえるようになるとも思っていなかった」と感無量。背番号3については「断りました。目標の3割、30本を打ってから」とノルマを課した。この日は午前11時の交渉時間を午後1時と間違え、鈴木本部長は「そういうところがしっかりすれば2億円になる」とハッパを掛けた
お小遣いもアップしてほしい
ヤクルト山中浩史投手(30)
1100万円→2200万円
倍増の2200万円で契約更改。プロ初勝利を含め、開幕6戦6勝を評価された。「これで家のお小遣いも倍になれば…」。毎月6万円のお小遣いも、倍増を希望。「110円の缶コーヒーで我慢しているからね。もっといいもの飲めるかな。でも奥さんは許してくれないと思う」と、弱気
7200万減も悲壮感なし
阪神西岡剛内野手(31)
1億8000万円→1億800万円
7200万円の減俸。5月に右肘を負傷。4カ月の長期離脱が響き、野球協約が定める1億円超での減額制限40%に達する大減俸だが「来年が楽しみ。監督を男にしたい」と誓った。金本体制での二塁レギュラーを目指す
- 西岡の契約更改を伝える日刊スポーツ
佑ちゃん 3年連続ダウン
日本ハム斎藤佑樹投手(27)
2500万円→2300万円
3年連続の減俸となる、200万円減の2300万円でサイン。「ファンへ向けて」と一筆を求められ「今年も一年、ありがとうございました。“来年こそは”」と記した。3年間で3勝。減俸には納得だが、成績には納得できるわけがない。「思うような結果じゃない。もっとやらなきゃいけない。開幕1軍スタートできるように、必死に頑張っていきたいです」。入団1年目からの年俸は1500→3000→3500→2800→2500→2300(単位は万円)
- 斎藤の契約更改を伝える4日付北海道日刊スポーツ1面
プロ18年目で最高年俸ゲット
阪神福原忍投手(38)
1億2000万円→1億5000万円
18年目で自身最高年俸をゲット。「25%アップです。いい評価をしてもらいましたね。これまでで最高の年俸ですかね。このトシになって不思議といえば不思議な気もしますけど(笑い)。感謝してます」。今季は投手陣最年長ながら抑えの呉昇桓につなげるセットアッパーとして「勝利の方程式」に貢献。39ホールドポイントをマークし、2年連続で最優秀中継ぎ投手に。60試合以上登板も2年連続で、来季も実現すれば阪神史上初となる
- 阪神福原の契約更改を伝える日刊スポーツ紙面
「幻本塁打」の査定は三塁打
広島田中広輔内野手(26)
2200万円→4100万円
今季は141試合に出場し打率2割7分4厘、8本塁打。「評価してもらった。すごく自信になる」と笑顔。交渉についた鈴木球団本部長は阪神戦での幻アーチについて「査定は三塁打。入っていても勝っていたか分からない」と説明。交渉でも冗談交じりに話題に挙がったが、気持ちはすでに切り替わっている。来季は背番号も2に変更。「伝統のある番号。全試合出場は大前提」
- 大幅アップの広島田中広輔内野手はツリーで新背番号2を作り笑顔(撮影・池本泰尚)
金髪交渉で2200万増
西武森友哉捕手(20)
1800万円→4000万円
「オフ仕様です」と笑った金髪で契約交渉に臨み、2200万円増の4000万円でサイン。来季は打率3割を目標に据えた。「チームに本塁打を打てる選手がいる。自分はチャンスメークで秋山さんみたいにヒットを打てたら」。交渉後は最近購入した愛車ベンツのエンジンを豪快に吹かして球場を去った
今季成績は138試合、2割8分7厘、17本塁打、68打点
- 来季の目標をしたためた色紙を手にする西武森(撮影・小沢裕)
2年連続の大減俸も感謝
日本ハム武田久投手(37)
8000万円→1800万円+出来高
今季は両膝を手術し、1軍登板なし。球団史上最大1億6000万円減だった昨オフと合わせ、2年間で2億2200万円ダウンにも「また来年もできる。感謝しかない」と前を向いた
倍増ちょい+注目料で1・5億
西武秋山翔吾外野手(27)
6200万円→1億5000万円
8800万円増の1億5000万円でサイン。今季はシーズン最多安打記録を更新する216安打を放ち、歴代3位タイの31試合連続安打をマーク。査定ポイントではほぼ倍増だったが話題料も加味されて、来季2億円が視野に入るアップ額に到達した。「査定のポイントでは『これ以上つけられない』と言ってもらえました。メディア(露出度増)のところも評価してもらった」
- 西武秋山は来年の抱負を「20盗塁」と書き込み笑顔を見せる(撮影・浅見桂子)
ハムのねば~る君は年俸倍増
日本ハム中島卓也内野手(24)
4000万円→8000万円
「貢献ポイント」はチームトップ。1打席の平均投球数4・32は、規定打席到達者の中ではリーグトップの数字で「僕はホームランを打ったりとかはない。どこで1軍に生き残るかと考え、粘ったりしていかないといけないと思いました。そこを評価してもらえたのはうれしいです」
- ゆるキャラの「ねば~る君」とコラボしたぬいぐるみを前に納豆を手にする日本ハム中島
松井が松井超え
楽天松井裕樹投手(20)
2500万円→6500万円
高卒3年目の年俸は、松坂(西武)と大谷(日本ハム)の1億円が最高で、松井裕の6500万円は6位。09年田中(現ヤンキース)の7500万円に迫り、95年の巨人松井の6200万円を超えた
今季成績は63試合、3勝2敗、33セーブ、防御率0・87
- 松井裕は巨大ハンコと来季の目標「日本一」を記した書を手に引き締まった表情を見せる
1・8億円大減俸
巨人阿部慎之助内野手(36)
5億1000万円→3億2600万円
交渉前日に「3秒で判を押します」と宣言していたが7秒オーバーでも一発サイン。契約交渉では1億8400万円ダウンの3億2600万円を受け入れた。それでも「仕方がない。生え抜きでは最年長なので、自覚を持ってやっていきたい」と前を向いた。移籍を伴わない同一球団所属のダウン額では歴代4位、巨人では13年小笠原の3億6000万円減(4億3000万円→7000万円)に次ぐ球団史上2番目の大幅ダウンとなった
今季成績は111試合で2割4分2厘、15本塁打、47打点
- 契約更改を終え来季の抱負を「無」と記した巨人阿部(撮影・江口和貴)
サクセス1000万円増
巨人堂上剛裕外野手(30)
1500万円→2500万円
昨オフ中日を戦力外となり、トライアウトを経て巨人のテストを受験。育成から支配下契約を勝ち取った。「1日1日を鮮明に覚えている」と必死を貫き、59試合に出場し3本塁打。背番号は、愛工大名電高の大先輩・イチローの代名詞「51」に変更となった
- 2500万円で契約更改し、新背番号「51」と来季の抱負を「狂」の文字で表した堂上
初めてのダウン
西武栗山巧外野手(32)
2億4000万円→2億円+出来高
打率2割6分8厘、10本塁打、42打点と本塁打以外は前年から数字を落とした。「ダウンは初めてです。もう一つやってやろうという気持ちになる。来年はケガをしないで1年やって全試合に出る。そうすれば成績はナンボでもついてくる」
巨人長野久義外野手(30)
2億円→1億7500万円
プロ6年目で初のダウンとなる2500万円減の1億7500万円で一発サイン。会見では金額、自身の来季の目標、自主トレ先を聞かれても「秘密です」と口をチャック。唯一、具体的に話したのが「ランナーがいる場面で打ったり、打点を意識して。監督のように勝負強く」
今季はプロ入りワーストの打率2割5分1厘、15本塁打、52打点
広島丸佳浩外野手(26)
9000万円→8500万円
右肩上がりを続けてきたが入団8年目で初のダウン。「チャンスで打てないシーズンだった。終盤の大事なところで決定打が出せなかった。(よかった点は)なにもないですね。全部ダメでした。強いて言うならケガをしなかったことだけ」
今季成績は143試合、打率2割4分9厘、19本塁打、63打点、15盗塁
555%アップ!
中日3年目の若松駿太投手(20)
550万円→3600万円
球界でも史上6番目の昇給率となる555%増の年俸3600万円でサイン。プロ初勝利から初の2桁勝利まで手にした若松本人も提示額に「本当にいいのかなと、疑いから入りました。えっとなりましたよ」
今季成績は23試合で10勝4敗、防御率2・12
- 大幅アップで契約を更改し、お祝いのくす玉を割り笑顔を見せる中日若松
育成から大飛躍
中日亀沢恭平内野手(27)
440万円→2000万円
355%増の年俸2000万円で更改。3年間のソフトバンク育成を経て、自身初の支配下選手として中日に移籍し、いきなり二塁のレギュラー格に。「もう少し少ないかと思っていました。使ってくれた監督に感謝したいです。金額というより、1年トータルで1軍にいられて、得たものが大きかった」
今季成績は107試合、打率2割6分9厘、0本塁打、12打点、9盗塁
- 大幅アップで契約更改交渉を終え、笑顔で会見する中日亀沢(撮影・今中雄樹)
「もっと下げて」
中日森野将彦内野手(37)
1億7500万円→1億4000万円
3500万円減の年俸1億4000万円で契約更改。交渉では想定より少ない下がり幅に「もっと下げてもいいですよ」と異例の申し出。当然拒否した西山球団代表は「彼は引っ張ってもらわないといけない選手。それも加味してのこと」と説明
今季成績は82試合、打率2割6分2厘、0本塁打、10打点、2盗塁
- ダウンで契約を更改した森野はさっぱりした表情で記者の質問に答える
初めての契約更改
DeNA1位・山崎康晃投手(23)
1500万円→5000万円
3500万円増の年俸5000万円でサイン。1年目の更改では球団史上最高アップ額で、2年目の年俸も球団史上最高額に。今季は守護神に抜てきされ、37セーブをマーク。セ・リーグ新人王にも選出された。「この1年は自分自身、出来すぎだと思う部分もあった。ただ、1年目だけで終わらせたくない。もっと、いい成績を求めて現状で満足することなく頑張っていきたい」
- サインを終えた山崎康は記録達成ボードの横でクラッカーの祝福を受ける(撮影・山崎哲司)
日本ハム1位・有原航平投手(23)
1500万円→3000万円
パ・リーグ新人王は倍増となる3000万円でサイン。8勝(6敗)を挙げ、タイトルも獲得したが、自己評価は「50点」。「防御率が悪かった(4・79)ので、来年は少しでも下げられるようにしたいです」
- 契約更改交渉を終え笑顔でくす玉を割る日本ハム有原(撮影・井上学)
巨人3位・高木勇人投手(26)
1200万円→4200万円
開幕ローテに食い込み9勝。下地を作った。「負けを少なく、勝ちを増やせるように。この1年の経験を生かす。オフから頑張っていく」
- 250%アップした契約更改後の会見後、来年の目標である「感(じて)・考(えて)・行(動する)」をボールに記し、笑顔を見せる高木勇(撮影・狩俣裕三)
西武1位・高橋光成投手(18)
1300万円→1800万円
500万円増の1800万円でサイン。今季は8月から1軍に昇格し、同月の月間MVPを史上最年少で受賞するなど高卒新人ながら5勝を挙げた。「どれぐらい上がるかとかはあまり考えていませんでした。貯金します」
今季成績は8試合で5勝2敗、防御率3・07
- 「開幕ローテ」と来季の目標を記したボールにかぶりつく西武高橋光
広島1位・野間峻祥外野手(22)
1500万円→1700万円
200万円アップの1700万円でサイン。説明を受けたものの「正直よく分からないので」と苦笑いも「レギュラーをとりたい。そこを目指してやっていきます。今季はいろんな失敗もしたし、貴重な経験をさせてもらった。1年間1軍で使ってもらったので」
今季成績は127試合、2割4分1厘、1本塁打、10打点、8盗塁
阪神3位・江越大賀外野手(22)
1000万円→1600万円
600万円増の1600万円でサイン。「思っているぐらいでした。思い切りのいい打撃と走塁を評価していただいてうれしかったです」。出場56試合で打率2割1分4厘、5本塁打、16打点をマーク。「打率が2割1分では…。最低2割5分ですね。ホームランは2桁はいきたいです」
日本ハム5位・瀬川隼郎投手(29)
840万円→840万円
現状維持の840万円でサイン。本拠地を置く札幌出身の道産子も、1年目は1軍登板9試合にとどまった。妻と1歳の息子が待つ札幌の自宅は、ほぼ不在に。「ずっと家にいれなかったので、自分も寂しかった。申し訳ないという気持ちがある」
今季成績は9試合、0勝0敗、防御率3・38
楽天1位・安楽智大投手(19)
1200万円→1200万円
現状維持の1200万円でサイン。今季は主に2軍で登板。19試合で4勝1敗の成績を残した。10月5日のソフトバンク戦で1軍初登板初先発し、6回無失点でプロ初勝利。「最後に1勝できたことは来年につながる。下半身をひと回り大きくして、開幕1軍に入ってローテーションに入りたい」
- 契約更改を終え、来季の先発ローテーション入りを誓う楽天安楽(撮影・鹿野雄太)
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