初めての本拠地で明るい未来が広がった。楽天の新入団9選手が11月30日、コボスタ宮城の球場見学を行った。今ドラフトでは東北出身の選手はおらず、各選手が寒さに驚きながらも1軍での活躍に思いをはせた。育成ドラフト1位の津田学園・出口匠内野手(17)は減量し、1月の新人合同自主トレに挑むと意気込んだ。今日1日には仙台市内のホテルで新入団選手発表会が行われる。

 気温10度と冷え込む杜(もり)の都で、出口は寒風を感じさせなかった。「地元と違って人がすごい。三重とは違うんです。駅の風景とか!」と記者の質問に人なつっこい笑顔でうれしそうに答えた。三重・桑名市出身、高校通算41本塁打の大砲候補。土が掘り返された本拠地を見学後も、プロが使うグラウンドは違うと興奮しきりだった。

 周囲を和やかな雰囲気で包んだ。175センチ、91キロの少しぽっちゃり体形で、とっておきの秘密を明かした。「減量中なんです。今91キロで、合同自主トレが始まる前に落とそうと。重いより軽くした方がいいじゃないですか」とダイエットに励んでいる。高校時代の最高体重は97キロ。丼で大盛り3杯の白米は普通に食べると胸を張った。それでもプロ入り前に体のキレを考慮。「今は茶わんに1杯だけにしています。つらい」と目標体重の87キロに向けて節制していると話した。

 パワーダウンが心配されるが「大丈夫です。体重が落ちても打てます」と力を込めた。好きな食べ物は甘い卵焼きで、すでに仙台名物の牛タンは胃袋におさめた。楽天の「おかわり君」になるため、まずはベスト体重を目指す。【島根純】