阪神がクローザー候補として助っ人2人どりを目指していることが12日、分かった。第1候補をパドレスFAの右腕マルコス・マテオ投手(31)とし、前広島のデュアンテ・ヒース投手(30)、ホワイトソックス傘下3Aのマイケル・クレト投手(26)、マリナーズのアンソニー・バス投手(28)、ブレーブスFAのデビット・アーズマ投手(33)もリストに名を連ねている。2人どりに成功した場合は、来春2月の沖縄キャンプであらためて状態をチェックし、実力上位の投手を「9回の男」に指名する可能性が高い。

 四藤球団社長は前日11日に「第1候補の獲得に向けて動いていこうと思います」と方針を明かしていた。まずはマテオとの獲得交渉を進めていく流れになる。マテオは今季パドレスの中継ぎとして26試合に登板し、1勝1敗、防御率4・00。計27イニングで33奪三振9四球の成績を残した通り、大崩れはしないタイプだ。185センチ、100キロの体から繰り出される150キロ超の直球は迫力十分。仮にマテオの交渉がまとまらなければ、第2候補以下のリストアップ選手から虎にフィットする投手に白羽の矢を立てる。

 球団は11日、不法賭博疑惑の渦中にいる呉昇桓投手(33)との交渉を終了することを正式発表した。2年連続セーブ王の穴は大きいが、すでに退団が決まっているマートンと呉昇桓の年俸分が潤沢な獲得資金に変わったのも事実。ダブルクローザーどりが決まれば、11年ぶりのV奪回へ再び光が差す。

 ◆マルコス・マテオ 1984年4月18日、ドミニカ共和国生まれ。04年にレッズと契約。カブスに移籍し10年にメジャーデビュー。すべて救援登板で、メジャー通算70試合2勝4敗0セーブ、防御率4・65。185センチ、100キロ。右投げ右打ち。