偉人への道を歩む。ヤクルト1位の原樹理投手(22=東洋大)が7日、「10年日記」を持参して埼玉・戸田寮に入寮した。10年後に望む未来像を書き込み、そこへの軌跡を記していく分厚いノート。昨年末に知人からプレゼントされた。「今日から書き始めます。自分は息の長い選手になりたい。将来像だけでなく、気付いたことも毎日書いていきたい」と先を見据えた。

 1年後の目標は既に決めてある。「やるからには高い目標を目指したい。新人王も狙えるなら狙いたい。1年で活躍して、そういう自分を日記に書きたい」と意欲を見せた。5年後は「先発ローテーションの一員として、1年間活躍していたい」と思い描いた。10年後は「どんな形でも野球を続けていきたい」と少し控えめに話した。「石川さんのようにチームでずっと働く存在になりたい」と身近なお手本を参考にする。

 10年先を見据えるスケールの大きさは、グラブにも表れていた。新調したミズノ社製の紺色のグラブには「Impossible IS Nothing」の刺しゅうを施した。「皇帝ナポレオンの名言からイメージして。不可能はないと思うので」。原樹理の日記に、不可能の文字はない。【栗田尚樹】