オリックス福良淳一監督(55)が和製大砲に「愛のムチ」をふるった。26日、ほっともっと神戸のスタッフ会議で2月の宮崎キャンプ1、2軍振り分けを最終決定。左アキレスけん痛を抱え処遇が保留となっていたT-岡田外野手(27)は2軍スタートと決めた。

 「体調が万全じゃない。キャンプ初日から全部のメニューをこなせないとの報告があったからね」

 T-岡田は09年以来7年ぶりの春季キャンプ2軍スタートとなる。足の影響で、昨秋の高知キャンプにも参加しなかった。本人は「だいぶ良くなっている」と回復を強調も、首脳陣は不完全と判断した。

 「状態がいいからすぐ1軍に呼ぶかは分からない。待つと言っても、競争相手が多いだけにね」と福良監督。昨年10月の就任後、期待の選手にT-岡田の名前をたびたび口にしていた。20年ぶり優勝に向け、10年本塁打王の復活を期待したい。とはいえ、競争は競争。温情ははさまない。

 他にもコンディション不良の吉田一、白仁田、山田の3投手を急きょ2軍スタートに決めた。代わって森本と大山が1軍に“昇格”。「制限がかかっている選手が1軍にいても仕方ない」。スキのない野球を目指す福良オリックスに、妥協はない。【大池和幸】