日刊スポーツ新聞社の記録担当・斎藤直樹記者が、米国流データ指標「セイバーメトリクス」を用いて、きょう25日から連日、今季のタイトルホルダーを予想します。本日はセ、パの本塁打王予想です。今年キングを取るのはこの2人だ!

 セ本塁打王はエルドレッド(広島)だ。オープン戦の長打率は.541で、40打席以上ではセ・リーグの2位。1位ロペス(DeNA.600)より打率が低く、勝負してもらえる点も大きい。対抗はけがで出遅れるバレンティン(ヤクルト)。復帰時期次第だろう。昨年のキングで、リーグ最高長打率の6割1分だった山田哲人(ヤクルト)の可能性も十分ある。

 パ本塁打王は中村剛也(西武)だ。規定打席に達した6シーズンはすべてこのタイトルを獲得している。けがさえしなければ堅い。対抗を挙げるならば、昨年のOPS、RCでパ1位の柳田悠岐(ソフトバンク)。穴は昨季、7月以降のOPSが.943とリーグ2位に相当するレアード(日本ハム)だろう。

 ◆OPS(On Base Plus Slugging Percentages) 出塁率+長打率。打力を測る指標。昨季のセ・リーグ平均は.674。パ・リーグ平均は.702。

 ◆RC(Runs Created) 複雑な計算式から算出されるが、その選手個人がチーム総得点のうち何得点生み出したかを測る指標。巧打タイプからから長距離打者までを平等に比較評価できる。昨季のセ1位は山田哲人(ヤクルト)パ1位は柳田悠岐(ソフトバンク)。

 ◆セイバーメトリクス 米野球学会の略称「SABR」(セイバー)と測定基準を意味するメトリクスを組み合わせた造語で、野球を客観的データで分析し、選手の評価を行ったり、戦術を組み立てる試み。メジャーでは浸透しているデータ指標。