きっちり開幕に合わせた。今秋ドラフトの超目玉、創価大・田中正義投手(4年=創価)が27日、都内の同大グラウンドで桐蔭横浜大とのオープン戦に先発。7回4安打7奪三振1失点で「後半は思う球が投げられた」と手応えを得た。

 尻上がりに調子を上げた。初回こそ四球から失点したが、3回以降ギアチェンジ。内外を突いて5回からはパーフェクト。7回を3者連続三振で締め「失点からずるずるいかなかったことが収穫です」。阪神、中日、日本ハムなど日米7球団のスカウトの前で最速151キロをマークした。

 決意が形になった。過去2戦はいずれも5回2失点。20日の桜美林大戦で不調を態度に出し、岸雅司監督(60)に戒められた。エースとして、主将として。2日後の夜、覚悟を決めた。「力がないので、格好つけてる場合じゃない。気合を込める意味でやりました」。頭を丸めた。ベンチ入りしている4年生野手もみな、ともに丸刈りになった。

 正義効果はチーム全体に波及し、岸監督は「この1週間でチームが締まった。いい雰囲気になってきた」と話す。東京新大学春季リーグ戦は4月4日に始まる。開幕前最後の実戦で、今季自己最長イニングを投げた田中は「今までの結果に関係なく、4日に抑えられたら」と初戦を見据えた。【鎌田良美】