快投で故郷を勇気づける。熊本県出身の阪神岩貞が、今日16日の中日戦に先発する。前日の地震発生直後には熊本市内にある実家にすぐさま電話し、安否を確認。「最初はしばらく電話が通じなかった。家の中とかグチャグチャみたいで。体は無事みたいです。今後も何もないことを願うだけです」。甚大な被害があった益城町にも親戚がおり避難している。

 15日はナゴヤドームでダッシュメニューやキャッチボールをして準備を整えた。「これまでと同じように謙虚に、初心を忘れることなく臨みたい。(中日は)得点を取る形がはっきりしている。(クリーンアップの前に)走者を置いたケースで、丁寧にいきたい」。阪神戦4連発の4番ビシエドを警戒。細心の注意で竜の大砲と向き合う。

 今季初登板の4月2日DeNA戦で7回無失点と好投し、1勝目。続く9日広島戦では白星は逃したが、7回2/3、2失点と踏ん張った。2試合連続で12Kを記録し、奪三振ショーの期待もかかるが「アウトはゴロであってもアウトですから。より多くのアウトを重ねてチームが勝った状態で試合を終えたい」。ふるさとに明るいニュースを届ける。【桝井聡】