亜大の山田義貴投手(4年=沖縄尚学)が、リーグ戦初完投初完封で3連勝に導いた。130キロ台の直球と球速差のない変化球を低めに集め、東洋大に8安打されながら無失点。昨秋は防御率54・00だった最速143キロ右腕が、今月11日に「140キロ禁止令」を出されて変身した。

 約2週間前まで「本格派右腕」だった山田義が、130キロ台の球を低めに投げ続けた。直球とスライダー、ツーシームを軸に133球で完封。8安打を浴びて5奪三振も、内野ゴロ9個とフライ11個でアウトを積み重ねた。生田勉監督(49)に「140キロを出したらダメだ。120キロ台を低めに投げろ」と指摘され、球速へのこだわりを捨てて14年秋以来の勝ち星。「同じ軌道からタイミングをずらすイメージで、思ったところに投げられた。完封はうれしい」と喜んだ。