プロ野球巨人の野球賭博事件で、賭博開帳図利容疑で逮捕された胴元役の元飲食店経営斉藤聡容疑者(38)は2日までの共同通信の取材に「5月に韓国に行き、すし店を開く」と話していた。

 福田聡志元選手(32)らの賭博への関与が発覚した昨秋以降、警視庁組織犯罪対策4課は福田元選手らへの任意聴取を進めており、斉藤容疑者は自らに対する摘発を避けようとして韓国行きを計画した可能性もあるとみられる。

 斉藤容疑者は逮捕前の4月中旬、賭博開帳図利ほう助容疑で逮捕された元選手笠原将生容疑者(25)が福岡市で開業した飲食店で共同通信の取材に応じ「(笠原容疑者の店を軌道に乗せて)1、2カ月後にすし店をソウルで開く。店の場所も決まっている」と説明。開店準備で「5月に渡航する」と話した。斉藤容疑者は笠原容疑者の店の開業に携わっていた。

 しかし斉藤容疑者は笠原容疑者とともに、計画していた渡航直前の4月29日に逮捕された。

 捜査関係者によると、組対4課は笠原容疑者らの賭博への関与が発覚した昨秋以降、元選手らに任意で事情聴取。元選手の携帯電話の通信履歴なども解析し、斉藤容疑者が胴元役として関わっていたと判断した。