できる限りのサポートをしていきたい-。情状証人として清原和博被告(48)の初公判に出廷した佐々木主浩氏(48=日刊スポーツ評論家)は5月31日、懲役2年6月、執行猶予4年の判決を受けた盟友に対し、社会復帰へ後押しするメッセージを送った。

 清原の更生をサポートしていく責任を感じています。更生のためには「実刑がいい」という意見があるのも知っていましたが、彼が法廷で述べた反省の弁は、僕は信じます。今回の判決を真摯(しんし)に受け止め、失敗を繰り返さないように努力してくれると思います。

 彼とは初公判翌日にも電話でしゃべりました。すまなそうに「ありがとう」という言葉を繰り返していましたが、「大丈夫だから。これからしっかりやっていこう」と返しました。PL学園時代からあれだけのものを築いてきたにもかかわらず、一瞬にしてすべてを失い、本人が一番後悔をしています。

 僕が情状証人を即決したのは、彼が初めてSOSを発してきたからです。こうなった原因の1つに孤独感があったと思います。僕も経験ありますが、現役時代には他人の前では、絶対に弱いところを見せられない立場で、ずっと戦ってきました。時には虚勢を張って、強い姿をつくり上げてもきました。彼の場合、現役時代には挫折を味わっても、起死回生のホームランを打つことができた。だけど引退したら、舞台がなくなった。その現実に、うまくリセットできなかったんだと思います。

 そういう孤独感が理解できる1人としては、何とか彼の気持ちをリセットできないかと。誰かが手を差し伸べ、もう孤独にしてはいけないと。社会的な制裁も受け、判決も出たので、まずは2人きりで会って、今後について、じっくり希望や意向などを聞き、本音で話をすることから、サポートを始めたい。

 そして、心身ともに健康にならないといけないと思っています。彼を見て感じたのは、心も体もかなり弱り切っていること。これからは、本人の自覚と周りのサポートはすごく大事だと思っていますが、失った信頼もコツコツと取り戻していくしかないです。危惧するのは、その過程での焦りやプレッシャー。そういうことにならないように、球界の先輩、後輩らで、できる限りサポートし、彼の心の支えになれればと思っています。